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#6 透析配管洗浄の次亜系洗浄剤まとめ

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配管洗浄
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はじめに

透析の配管は、菌や有機物などのさまざまな汚れが発生します。

汚れの除去が不完全で、患者の体内に入ると、重篤な症状が出る可能性もあります。

そうならないように配管洗浄が必要です。

今回は、配管洗浄の中でも必須な次亜系洗浄剤について解説します。

  • 「次亜系洗浄剤の特徴」をコチラでもっとわかりやすく解説してますよ。
5分の動画で解説

透析配管洗浄はシリーズで解説しています。

#1から順にみていくことで、もっと理解が深まりますよ!

各洗浄剤の発揮特性

まずはじめに、次亜系洗浄剤がなにか?を知る前に、透析の配管洗浄でめちゃめちゃ大事な各洗浄剤の発揮特性を知っておく必要があります。(上図を覚えて!)

透析で除去しなければいけない汚れに対して発揮する力3種類と、その汚れを落とす洗浄剤3つを覚えてください

ココがめちゃくちゃ重要なところです!

↓透析の汚れに対して発揮する力3種類

  • 除菌力 → 菌を殺す
  • 洗浄力 → 有機物の除去
  • 炭カル溶解力 → 炭酸Caの除去

↓洗浄剤3つ

  • 塩素系(次亜系)洗浄剤 → 除菌力と洗浄力
  • 過酢酸系洗浄剤 → 除菌力と炭カル溶解力
  • 炭酸Caスケール洗浄剤 → 炭カル溶解力

炭酸Caスケール洗浄剤と上図の炭カル溶解剤は同じ意味です。

次亜系洗浄剤ってなに?

次亜系洗浄剤は別名「塩素系洗浄剤」とも呼ばれます。

次亜系洗浄剤は以下のように3つに分かれます。

  • 次亜塩素酸ナトリウム
  • 塩素系除菌洗浄剤(次亜に各種添加剤を加えた製品)
  • 次亜添加型洗浄剤(次亜の欠点を補うための添加剤)

では一つずつ簡単にですが説明していきます。

次亜系洗浄剤は除菌と洗浄力はありますが、炭カル除去の効果が無いので、酢酸か、過酢酸と併用します。

次亜塩素酸ナトリウム

次亜塩素酸ナトリウムは名前の通り次亜塩素酸ナトリウムそのものです。

日常では、プールの消毒や水道水の消毒、衣類の漂白に用いられています。

そして透析では、除菌洗浄に用いられています。

↓メリット

  • 一般細菌からB型肝炎ウイルスまで幅広い対象に対して高い除菌力を持つ
  • 有機物を分解除去する洗浄力を持つ
  • 水道水や食品の消毒に使用されるなど安全性が高い
  • 安価

↓デメリット

  • 金属部材への影響が大きい(錆の発生)
  • 有機物共存化で、除菌効果が低下してしまう
  • 安定性が悪い
  • 炭酸Caスケールの溶解ができず、酸洗浄が必要

このメリット、デメリットすべて覚えなくてもいいのですが、これら特徴を簡単にまとめると…

除菌力と洗浄力があるけど、炭カル溶解力は無くて、錆の発生の原因になってしまうよ!っつーこと!

錆が発生するので、長時間の接触を避けたり、錆とり機能付きの副剤との組み合わせが欠かせません。

次亜塩素酸ナトリウムの弱点

次亜塩素酸ナトリウムには弱点も多く存在します。

これらすべて覚えなくても大丈夫ですよ。

  • 強すぎる酸化力 → 金属部分のサビ、多部材の劣化促進
  • 低い安定性 → 貯留洗浄による効果が低くなるので、多くはシングルパス(流しっぱ)
  • 環境(水質)への影響 → 強アルカリ性なので水生生物への毒性がある
  • 除去できない汚れ → 炭カルは除去できない
  • バイオフィルム除去 → 高濃度、または大量に使用する必要がある

塩素系除菌洗浄剤

次亜塩素酸ナトリウムに各種添加剤を加えたものです。

その添加剤の成分3つと、効果を以下に示します。

  • pH調整剤:高いアルカリ性にすることで、有機物の洗浄力を向上させ、バイオフィルムへの洗浄力を高める
  • キレート剤:有機物の洗浄力を向上させる。炭酸カルシウムスケール形成の抑止に働く。
  • 腐食防止剤:透析装置の金属部品への腐食を軽減し、錆の発生を抑制する

この3つを加えることで、次亜塩素酸ナトリウムの欠点を補い、付加価値をもたらしています。

塩素系除菌洗浄剤によって、総合的な洗浄効率の向上が可能になりました。

また、日本で一番使われている洗浄剤の種類です。

↓メリット

  • 一般細菌からB型肝炎ウイルスまで幅広い対象に対して高い除菌力を持つ
  • 強力な洗浄力を持ち、バイオフィルムを分解、除去する(次亜よりも強力)
  • 次亜塩素酸Naと比べて、金属腐食性が低い
  • 炭酸Ca生成抑制効果(溶解はできないが)

↓デメリット

  • 酸洗浄が必要
  • 長期的には金属部材への影響の懸念がある

このメリット、デメリットすべて覚えなくてもいいのですが、これら特徴を簡単にまとめると…

次亜よりも強力な洗浄力がにもかかわらず、金属の腐食性が少ない。
つまり、次亜よりも強くて次亜よりも優しい。
ハルクとベイマックスの良いところをとったみたいな感じ。

次亜添加型洗浄剤

現場で次亜と混ぜることによって塩素系除菌洗浄剤を作成します。

手間がかかる分、塩素系除菌洗浄剤と比べて安価といった特徴があります。

次亜と塩素系除菌洗浄剤の比較

次亜塩素酸ナトリウムと塩素系除菌洗浄剤の比較です。

塩素系除菌洗浄剤は、次亜塩素酸ナトリウムの長所を伸ばし、短所を補った洗浄剤です。

透析装置向けに次亜塩素酸ナトリウムを最適化させた洗剤です。

消毒分類

次亜塩素酸ナトリウムの抗菌スペクトルは高水準消毒に匹敵しますが、有機物の存在下で効果が低下しやすいので中水準消毒に分類されています。

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