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自己血管内シャント(AVF)を解説!覚えておきたい吻合方法3つ《作成部位・タバチエールシャント・シャント手術》

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【この記事でわかること】
・ 基礎知識が身につく
・ シャント作成部位がわかる
・ 吻合方法がわかる
・ タバチエールシャントってなに?

透析治療を行う上でVAの種類は様々ありますが、一番使用されているのが、自己血管内シャント(AVF)です。

VAの中で90%の患者さんがAVFです。

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自己血管内シャント(AVF)ってなに?

AVFでは、自己の血管の動脈と静脈を直接吻合(くっつけて)させて、シャント血管を作成します。

VAを作成する中で、第一選択されます。

【第一選択される理由】
✔ 開存成績が良好(つぶれる心配が少ないということ)

✔ 人工物を使用しないので感染のリスクが少ない

✔ 血管が発達するので穿刺が容易(まれに穿刺困難な例もあります)

通常は、聞き手と逆の手に作成するのが一般的です。

【AVFが選択されないときはどんな時?】
✔ 心機能が低下している場合 → 左室駆出率(EF)30~40%未満

✔ 穿刺可能な自己血管がない場合

✔ 血管が深く穿刺が困難と想定される場合

シャント作成部位

吻合イメージ(たまき青空病院HPより)

通常はきき手と逆の手の、前腕の手首付近に作成します。

【血管作成部位】
✔ 橈骨動脈 × 橈側皮静脈(一番多い)
✔ 上腕動脈 × 肘正中皮皮静脈

などなどありますが、血管の状態を見て最初から肘の中枢や、上腕に作成したりもします。

※術前に血管の太さ、狭窄や石灰化の有無など総合的に判断し、シャントを作成します。

最初に手首付近に作成する理由

  • 穿刺する箇所が限られてくる(最初から肘の辺で作成してしまうと)
  • シャントが閉塞(つぶれてもう使えない状態)してしまった場合、再びシャントを作成するのが困難になってしまう

なので、最初に手首付近で作成し、閉塞するたびに中枢へと作成し直します。

先に中枢で作成し、閉塞したので、末梢に作成というのはしません。

AVFはシャントを作成し、5年後も50%以上の患者さんが使い続けていますし、1度の手術で20年もっている人もいます。

タバチエールシャントってなに?

昔はタバチエールが第一選択とされていました。

タバチエールってなに?】

タバチエールシャントとは、親指の付け根で吻合を作成する方法です。

この部位に作成したシャントをタバチエールシャントといいます。

このタバチエールの部位は「嗅ぎたばこ入れ」とも言われ、たばこの粉末を吸うのにこの部位を使用していてそこから由来するものです。

フランス語です。

【養成校の先生へ】
タバチエールを聞いたことがないという実習生、新人さんが最近かなり多いです(*_*;

ぜひ授業のプログラムに組み込んでほしいです。(生意気言ってすみません)

吻合の方法(3種類)

シャントを作成するには、動脈と静脈を吻合(くっつける)する手術をします。

【吻合の種類】

①側端吻合:動脈の側面と静脈の端っこを吻合するので「側端」
②端々吻合:動脈と静脈の端っこを吻合するので「端々」
③側々吻合:動脈と静脈の側面を吻合するので「側々」

この中で最も多く使用されるのは側端吻合です。

✔ 端々吻合では、末梢静脈を結紮けっさつ(結ぶ)するのであまり用いられません。

✔ 側々吻合では、シャント静脈本幹から手指への血液逆流・うっ血を起こし、ソアサム症候群を引き起こす可能性があるので用いられません。
※3種類の吻合の中で、一番最初(1970年くらい)は側々吻合でした。

シャント手術

【麻酔】
✔ 通常は局所麻酔
手術後痛いときは鎮痛剤を飲んだりして対処します。

【手術時間】
✔ 1時間~1時間半
抜糸まで2週間ほどかかります

【合併症】
手術後の合併症で一番避けたいのは「シャント狭窄」です。この場合は再手術になります。

シャント肢の腫脹もありますが、次第になくなっていきます。

それ以外には、局所麻酔薬のアレルギー反応や術後の出血、感染も気を付けなければいけません。

【手術後の穿刺】
手術から穿刺までの期間は、2週間以降が良いとされています。(個々により、施設により異なりますが)

バスキュラーアクセスの作成や修復に関することで詳しく知りたい方は「2011年版 慢性血液透析用バスキュラーアクセスの作製および修復に関するガイドライン」をご覧ください。

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