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【シャント合併症】シャント閉塞《分類・側副血行路・徴候・対応 など》

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シャント合併症
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はじめに

シャント合併症の中で一番多いのは狭窄ですが、高度狭窄になるとシャント閉塞へと進みます。

シャントが閉塞してしまうと、VAが使えず、透析ができなくなります。

今回はシャント閉塞について解説していきます。

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4分の動画で解説

シャント閉塞ってなに?

シャント閉塞とは、血栓形成などの原因でシャント血流が途絶え、血液が遮断される状態です。

透析治療が困難になるので、早期の治療が必要です。

上図のように、閉塞は狭窄からきます。

高度狭窄があると、そこから末梢は血液が淀み、血流が低下します。

そして血液の淀みから血栓が形成され、シャント閉塞へとなります。

閉塞の分類

シャント閉塞には以下のような2つの分類があります。

  • 血栓性閉塞
  • 非血栓性閉塞

血栓性閉塞とは、文字通り血栓による閉塞で、圧倒的に多いです。

原因としては、長時間の圧迫による血流遮断や、穿刺時の血腫の形成です。

また高度狭窄からも血栓による閉塞を起こします。

非血栓性閉塞は以下のような特徴があります。

  • 狭窄が進行して血管が閉じる
  • 血管の瘢痕化
  • 血栓は伴わない
  • 側副血行路の発達も多い

閉塞シャントのほとんどに血栓を伴うと思います。

非血栓性閉塞がどんなのか私もよくわかりません。

側副血行路

側副血行路

血行障害により主要な血管に閉塞が見られた際に、血液循環を維持するために、新たに自然形成される血管の迂回路のこと

慢性的な閉塞ではシャント本管は拍動化し、側副路には怒張がみられます。

閉塞の原因のほとんどに狭窄が関与しています。

閉塞因子・徴候

狭窄以外の閉塞因子は以下のようなものがあります。

  • 低血圧
  • 脱水
  • 過凝固能
  • 外傷
  • 穿刺部圧迫
  • 感染

また閉塞の徴候は以下のようなことが起こります。

  • 狭窄音
  • 脱血不良
  • 穿刺困難
  • 止血不良
  • 吻合部スリル減弱
  • 狭窄部スリル増強
  • 静脈圧上昇
  • 再循環

閉塞の対応

(初回投与)ウロキナーゼ(UK)6万単位 + ヘパリン5千単位 + シャントマッサージ

これらの対応をして1時間後評価します。

これで開存していたらVAIVTに移行し、HDをします。

1時間後評価で開存がなかった場合は、UK6万単位追加投与し、変化がなかった場合は外科的処置の施行。

ここで血流が再開した場合は、VAIVTに移行します。

閉塞しないように注意すること(患者側)

患者さんはシャント(特に吻合部)が圧迫されないように、日常生活に気を付けることが大事です。

  • 買い物バッグ → 肩から落ちてシャント瘤に当たり、瘤破裂した例もある
  • 手をぶつける → 吻合部は注意
  • 腕時計 → シャント肢は避ける
  • 血圧測定 → シャント肢を避ける
  • 腕枕 → シャント肢を下にして寝ない

これらに注意しましょう。

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