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人工血管内シャント(AVG)について解説!《適応・移植部位》材質の特徴も解説!

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バスキュラーアクセス
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【この記事でわかること】
✅グラフトの移植部位がわかる
✅グラフトの素材がわかる

透析治療を行う上でのシャント作成で、第2選択とされるのが人工血管内シャント(AVG:Arterio Venous Graft)です。

日本のVA(バスキュラーアクセス)の中で、約7%使用されています。

✅現場では「グラフト」や「グラフト血管」と言ったりします。
グラフトは人工血管のことを指しています。

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グラフトの適応

VAの第一選択はAVFですが、AVFが作成不可能な時は、グラフトが次の選択肢となります。

AVFが作成できないときはどんな時?
✅表在する静脈が細かったり、閉塞している時
✅血管が荒廃している時
✅AVFを作成しても穿刺が困難と予想される場合

また、心機能に問題がないことも絶対条件としてあります。

シャント作成時に心機能に問題がないか事前評価します。

グラフト移植部位

グラフトの移植部位は「前腕」「上腕」に作成します。

まれに「大腿部」に作成することもあります。

【グラフト移植部位】

✅上腕動脈 × 上腕静脈
✅橈骨動脈 × 尺側皮静脈
✅上腕動脈 × 腋窩静脈
✅上腕動脈 × 尺側皮静脈
✅上腕動脈 × 肘正中皮静脈

などなど。

グラフトの移植部位で大事なことは2つです。

1つめは、肘より下の前腕に作成すること。

2つめは、ループ型で作成すること。

肘より下に作成するのは、肘をまたぐと曲げた時にグラフトが屈曲して負荷を与えるのでよくありません。

またループ型で作成するのは、ストレート型よりも穿刺部位が広範囲になるのと、吻合する血管の選択範囲も広がるといった理由があります。

グラフトの素材

素材評価

グラフトの素材は3種類あります。

①e-PTFE(expanded-polytetrafluoroethyleneポリテトラフルオロエチレン
②PU(poly-urethaneポリウレタン)
③PEP(polyolefine-elastmer-polyester)➡もう消失したので、覚えるのは名前だけでいいかな、、、。

グラフトの素材シェア率
✅e-PTFE:70%くらい
✅PU:30%くらい

①e-PTFE

e-PTFEは、テフロン熱を加えて伸展加工し、作成されたグラフトで、現在最も多く使用されています。

【特徴】
最大の特徴は、「人工血管が周囲の組織と癒着する」ことです。

軽度の人工血管感染の場合、感染が局所に抑えられます。

なので、部分的な修復手術と抗菌薬投与で治療できることがあります。

良い点
✅しなやかで屈曲しにくい
✅「抗菌性」「長期開存性」において優れる
✅PUと比べ開存率は良好

悪い点
✅血清腫(血管壁から血清が漏れ出てくる)が術後約5%出現➡現在はコーティング化されているので、血清腫のリスクも減少しています
✅早期穿刺ができない➡術後2~3週間必要➡人工血管が周囲の組織としっかり癒着するまでに2~3週間かかるからです

e-PTFEは、組織との癒着をし始めてから止血機構を有します(元々止血機構がない)

なので、術後すぐに穿刺はできても、止血が困難になります。(止血した孔が自然にふさがらない)

【現在は早期穿刺できるe-PTFEが発売されています!】
ゴアの「アキュシールVAグラフト」や「フレキシンVAグラフト」などです。

うちの病院は「プロパテン」だよ~!

②PU(ポリウレタン)

PUは3層構造で、中層に止血機構があります。

✅止血機構あり➡早期穿刺が可能

PTFEと比較すると、固いので屈曲しやすいといったデメリットがあります。

また、エコーでの早期の描写が難しいことが多いです。

【なぜ早期エコー描写が難しいのか?】
PUは三層構造でできており、外膜が多孔質構造の為空気が含まれてるので、描写が難しくなっています。

これは、早期癒着を目的としているので、こういった構造になっています。

穿刺を繰り返し、癒着が進むとエコー描写が容易となってきます。

【バスキュラーアクセスについてのスライドはコチラ!】





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