次回は10/24(日)更新! 内容:透析と心不全《透析患者の死亡原因第1位》

透析アミロイドーシスってなに?《種類・予防》

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合併症

【透析アミロイドーシスの知識を深めよう!】
✅「透析アミロイドーシス」ってなに?
✅「透析アミロイドーシス」には種類があるよ
✅「透析アミロイドーシス」の予防は?

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透析アミロイドーシスっなに?

透析アミロイドーシスとは、アミロイドという物質が全身(骨や関節)に沈着し、痛みや運動制限などの障害を起こす病気です。
(アミロイドはのちに解説)

透析アミロイドーシスは、長期透析患者さんにとって、治療が難しい合併症の一つです。

近年は、透析療法の普及と技術の進歩で発症頻度は減少傾向にありますが、長期透析患者さんでは依然として発症が多いといわれています。

そして、アミロイドは手術しても取り除くことが困難です。

透析アミロイドーシスになる原因はなに?

透析アミロイドーシスはβ2-MGが血液中に溜まることが原因です。

透析患者さんは腎機能が低下しているので、β2-MGを体外に排泄することができません。
なので、血中に溜まってしまいます。

血中に溜まったβ2-MGは、やがて骨や関節に沈着します。

そして、水にも溶けず、酸にもアルカリにも溶けない「アミロイド」になります。
☝アミロイドは、水にも酸にもアルカリにも溶けない!【ここポイント!】☝

アミロイドが原因で、骨や関節の痛み、運動障害を引き起こします。

このようになった状態をアミロイドーシスと呼びます。

【アミロイドーシスになる流れ】
β2-MGが溜まる➡「アミロイド」になる➡骨や関節に沈着➡アミロイドーシス発症(痛い)

β2-MGの記事はコチラ】

透析アミロイドーシスの種類

透析アミロイドーシスは、全身性アミロイドーシスの一種です。
アミロイドが沈着する部位によって分類されます。

【透析アミロイドーシスの種類】
手根管しゅこんかん症候群(一番出てくるやつ)
②ばね指(これもよく出てくるやつ)
③透析脊椎症
④肩関節症
⑤肘部管症候群
⑥手背のアミロイド症

よく出てくる上3つを説明します。

【①手根管しゅこんかん症候群】
透析アミロイドーシスの種類で一番出てくるやつなので、覚えておきましょう!
手根管症候群とは、アミロイドが横手根靭帯おうしゅこんじんたいに沈着して、靭帯が肥厚し、正中神経を圧迫することにより発症します。

【②ばね指】
指を伸ばすときに、ばねがはねるように指が伸びる「ばね現象」が起こります。

アミロイドが腱鞘に沈着して肥厚することにより発症します。
※腱鞘:手の指を曲げる腱(屈筋腱)を骨に固定する結合組織のこと

【③透析脊椎症】

アミロイドが脊柱管に沈着して肥厚し、脊髄を圧迫することにより発症します。
これを「脊柱管狭窄症」と呼びます。

脊椎が破壊されて変形することで、脊髄を圧迫し、アミロイドが骨に沈着して、骨の変形がさらに進行することもあります。
これを、「破壊性脊椎関節症」といいます。

透析アミロイドーシスの予防

透析アミロイドーシスの予防には、以下の2つが挙げられます。

①β2-MGの産生を抑える
②β2-MGの除去効率を上げる

①β2-MGの産生を抑える

β2-MGは、白血球リンパCRPが高いなどの炎症反応で増加します。
なので、それらの炎症反応を抑えることが、β2-MGの産生を抑えることに繋がります。

【詳しくはコチラの記事を参考にしてください】

エンドトキシン濃度を低下させた高純度透析液や、生体適合性のよい透析膜の使用が望ましいです。

②β2-MGの除去効率を上げる

透析アミロイドーシスの予防には、β2-MGの積極的な除去が必要です。

現在の透析治療では、濾過よりも拡散による除去が中心です。

血液流量(QB)UPハイパフォーマンス膜での膜面積UPで、β2-MGの除去率UPです。

【こういった報告も!】
QB200以上、β2-MGのクリアランス50(mL/min)以上のハイパフォーマンス膜使用で、60%以上の除去率が実現できたという報告もあります。

また、on-lineHDFの治療では、透析アミロイドーシスの治療効果が優れているとの報告があります。

on-lineHDFは、β2-MGを代表とする低分子タンパク質の除去が多い治療方法です。

透析アミロイドーシスに関する報告

透析アミロイドーシスに関する報告(研究結果)を2つ紹介します。

【1つ目】
AN69膜(PAN膜)で治療したグループは、再生セルロース膜で治療したグループよりも、アミロイドーシスの発症が少ないと報告されています。

これは、生体適合性の良い、いわゆるハイパフォーマンス膜の使用により、透析アミロイドーシスの発生が予防できた。(発生の遅延もできた)

【2つ目】
「β2-MGを代表とする低分子タンパク質の除去効率の極めて低い、low-flux膜で治療したグループ」に比べ「低分子タンパク質の除去効率の高い、high-flux膜で治療したグループ」では、透析アミロイドーシスの部分症である「手根管症候群」の発生が明らかに小さいと報告されています。

2つから、β2-MGを積極的に除去することで、透析アミロイドーシスの発生を予防できることがわかります。

【PowerPointで学習】


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