はじめに
透析中の血圧低下はプラズマリフィリングが原因です。
透析をするにあたってプラズマリフィリングは非常に大事で、除水とプラズマリフィリングは関係性があります。
プラズマリフィリングと透析の血圧低下は重要な関係があるので、まとめました。
プラズマリフィリングってなに?
プラズマリフィリング(PR:plasma refiling)とは、血管外(細胞外液)から血管内に水分が移動する現象のこと
透析で除水をするときは、血管内の血液から水をひきます。(詳しくは、血液の中の血漿成分を抜く)
すると循環血液量は減少します。
その減少した分を補うために、血管の外にある細胞外液(間質液)が血管内に移動します。
この、水分の移動現象を「プラズマリフィリング」といいます。
透析の後半に血圧が下がる患者のほとんどが、プラズマリフィリングの量が除水量よりも少ない(間に合わない)ために起こります。
体重65kgの患者さんだと、血液量はおよそ5,000mlです。
除水が2,500mlだと、血液量の半分が無くなってしまいますよね。
しかし実際は、プラズマリフィリングが起きているので、水分がきちんと血管内に移動して保持されているので、循環血液量は保たれています。
プラズマリフィリングの言葉の意味は下記のとおりです。
- プラズマ:血漿
- リフィリング:再充填または補充
- プラズマリフィリング:血漿の補充(除水は血液中の血漿成分を抜くので)
- プラズマリフィリングレート:プラズマリフィリング(水分移動)の速さ
体重増加が多く除水が多い人で、後半に血圧が下がる人は、この「プラズマリフィリング」が間に合っていない状況です。
除水のスピードが、プラズマリフィリングレートを上回ってしまうので、血圧が下がります。
例えば、、、除水が0.5L/hでかかっていて、プラズマリフィリングレートが0.5L/hだと血圧は維持できます。
しかし、除水が0.5L/hにも関わらず、プラズマリフィリングレートが0.3L/hだと、血液循環量は少なくなってしまうので、血圧が下がります。
アルブミンが多いとプラズマリフィリングは促進される
アルブミンが血液中に多くあると、血管の外(細胞外液)から水をより多く引っ張ることができるので、血圧が下がりにくくなります。
アルブミンは血液中で膠質浸透圧として関わります。
アルブミンによって生じる圧力のことを膠質浸透圧といいます。
アルブミンが低いと、血管に水を引っ張る力が弱くなるので、透析中に血圧が下がる傾向にあります。
pdfで無料ダウンロード
プラズマリフィリングについてまとめた13枚のスライドを誰でもダウンロードできるようにしていますよ!
コチラをタップして、「スライドはコチラ」のリンクを押してください。
端末保存はちょっと勉強したい時にできますし、場所を選ばずに学習することができますよ🙌
【アルブミンの関連記事】
【透析と低血圧についての関連記事】
コメント
大変分かり易く、よくまとめられていると感心しております。勉強させて頂きました。
「プラズマリフィリングってなに?」の一か所気になったところは(PR:plasma refiring)の文字ですがrefillingではないかと思います。今後ともご活躍を期待しております。
見ていただきありがとうございました!
本当ですね!笑 ただいま直しました。
ご指摘ありがとうございました!誤字多めなので、またどこか違っていたら教えてください🙇♂️