月と木に更新中。次回のブログ更新は2/6(月)です。内容:【透析】DW(ドライウェイト)の指標《hANP・BNP・NT-proBNP》

透析の抗凝固剤4種類まとめ

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はじめに

透析中では、血液を体外に取り出し、回路やダイアライザを介して体内に戻します。

この際に血液が固まる恐れがあるため、抗凝固剤(血液を固まりにくくする薬剤)を回路に注入しながら、血液を循環させます。

透析で使用される抗凝固剤は4種類あり、それぞれ作用機序や半減期など特徴があります。

  • 透析の抗凝固剤4種類を「透析学習塾」で動画で学習することができますよ
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抗凝固剤の種類

  1. 未分画ヘパリン(UFH)
  2. 低分子ヘパリン(LMWH)
  3. メシル酸ナファモスタット(NM)
  4. アルガトロバン(AH)

それぞれ解説していきます

①未分画ヘパリン

一般的には未分画ヘパリン(UFH:Unfractionated heparin)が用いられます。

  • 適応:出血性合併症の少ない症例
  • 分子量:3,000~25,000
  • 半減期:1~1時間半
  • モニタリング:ACT200~250秒
  • 投与量:初回投与量2050IU/kg、持続投与量1025IU/kg/hr
  • 阻害部位:トロンビン(Ⅱa)Xa・XⅠa・XⅡa
  • 作用機序:凝固因子のⅡaXa因子の両方と結合し、アンチトロンビンⅢ(ATⅢ)を活性化させることにより抗凝固作用を発揮する

投与量は上記先述しましたが、ヘパリンの説明書では1kgあたりの計算は昔は書いてたんですけども、今はもう書いていません。

なので参考程度にしてください。

持続投与量が10~25IU/kg/hrなので、50kgの人だったら500~1250IU/hrのあたりで調節してました。


しかし今の説明書は、初回投与1,0003,000単位、持続投与5001,500単位で調節するようにと記載されています。(下図)


体重関係なく、調節するようになったのですね。

ヘパリンの説明書

他の注意点では、長期使用で脂質異常(高TG、低HDL血症)を起こすことがあります。

また、ヘパリン起因性血症板減少症HIT)を起こすことが稀にあり、その際は使用禁忌です。

投与量はある程度体格に比例します。

残血などがあれば、投与量を制限まで増やしても構いません。

また止血の際に10分以上かかる方、止血困難な方は、投与量を減らすなどの対応をします。

②低分子へパリン(LMWH)

LMWH:Low Molecular Weight Heparin

  • 適応:比較的軽症の出血性合併症(皮下出血、抜歯後、周術期、眼底出血など)
  • 分子量:3,000~6,000
  • 半減期:23時間
  • モニタリング:全血Xa凝固時間(ベッドサイドでのモニタリングはできない)
  • 投与量:初回投与量1020IU/kg、持続投与量510IU/kg/hr
  • 阻害部位:Xa因子
  • 作用機序:Xaに対する阻害作用が強い
  • 種類(商品名):パルナパリンナトリウム・ダルテパリンナトリウム・レビパリンナトリウム

低分子ヘパリンはなぜ体内の出血を助長させないのか?

低分子ヘパリンはXa因子だけに作用するからです。

Xa因子を抑制すると、体外循環(回路)における凝血抑制に作用し、生体内での作用が軽微になります。

なので、体内で出血をしていても助長をあまりさせることなく、回路だけに抗凝固作用が働くということです。

  • Xa因子を抑制すると➡体外循環(回路)における凝血抑制に作用する
  • Ⅱa因子を抑制すると➡生体内における凝固時間の延長になる

未分画へパリンよりもHITが少ないのと、脂質代謝における影響が少ないです。

低分子ヘパリンの血液凝固機構は、ヘパリンの所の図を確認して下さい。

③メシル酸ナファモスタット(NM)

NM:Nafamostat Mesilate

  • 適応:出血性合併症
  • 分子量:539
  • 半減期:58
  • モニタリング:ACT200~250秒(セライト使用)
  • 投与量:初回投与量なし、持続投与量0.1~10mg/kg/hr(基本的には30mg/hrの投与)
  • 阻害部位:トロンビン(Ⅱa)・Xa・XⅡa・血小板

・血液凝固のカスケードが一連の酵素反応によって成立していることから、凝固系各酵素の作用を抑制することで、凝固の進行を抑制する薬剤です。

・また、半減期が5~8分なので抗凝固作用が体外循環回路内にほぼとどまります。

➡半減期か短いので、Vチャンバ血栓が見られることがあるため、通常の投与ラインに加えて、静脈チャンバ内への分割投与も可能です。

・透析により約40%が除去されます

高価なので、長期投与は経済的に厳しいです

・透析開始30分程度でアレルギー反応を起こし、血圧低下することがあります

➡ナファモスタットを投与して初回~3回までは、こまめなバイタルチェックが必要です

PAN膜AN69膜では、吸着されるので使用NGです。

➡AN69膜は陰性荷電が強く、ナファモスタットは陽性荷電なので吸着されます

・商品名からフサンナオタミンと呼ばれることがあります

④アルガトロバン(AH)

AH:Argatroban Hydrate

  • 適応:HIT(ヘパリン起因性血小板減少症)、ATⅢ欠乏症(先天的 or ATⅢが70%以下に低下した症例)
  • 分子量:530
  • 半減期:およそ30分
  • モニタリング:APTT60秒よりも延長
  • 投与量:初回投与量0.2mg/kg、持続投与量0.1~1.0mg/kg/hr
  • 阻害部位:トロンビン(Ⅱa)

未分画ヘパリンと同じⅡa因子に作用するが、アルガトロバンは、ATⅢを介さずに抗凝固作用を発揮します。

なので、ATⅢ欠乏症に対し保険適応となっています。(選択的トロンビン製剤と言われます)

抗凝固剤まとめ

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