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2021年販売 ウパシタ(カルシウム受容体作動薬)を解説

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薬関連
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はじめに

2021年にカルシウム受容体作動薬(PTH治療薬)のウパシタが販売されました。

パーサビブとの違いはあるのか?

など、今回はウパシタの特徴について解説します。

  • 「カルシウム受容体作動薬4種類の特徴」を透析学習塾で動画で学習することができますよ
8分の動画で解説

ウパシタの特徴

株式会社 三和化研究所 HPより画像引用

ウパシタは二次性副甲状腺機能亢進症の治療薬です。

  • 一般名:ウパシカルセトナトリウム水和物
  • 販売:三和化学研究所とキッセイ薬品工業
  • 2021年販売
  • 保存方法:2~8℃

規格は下記のとおりです(単位:mg)
・25
・50
・100
・150
・200
・250
・300

なんと7規格もあります。
なので、患者さんの状態によって、より細かく調整できるようになりました。

また、ウパシタという名前の由来は、ウパカルセト + 明日=ウパシタ
です。

静注薬なので、パーサビブと同じ使い方ですね。

薬価

収載時の薬価は下記のとおりです

25μg1mL1筒:976円
50μg1mL1筒:1,392円
100μg1mL1筒:2,007円
150μg1mL1筒:2,494円
200μg1mL1筒:2,914円
250μg1mL1筒:3,291円
300μg1mL1筒:3,635円

ウパシタはパーサビブと同じ成分が入っています。

パーサビブの薬価は
2.5mg:760円
5mg:1,124円
10mg:1,658円

なので、ウパシタの方が少し高めかなぁといった印象です。

作用機序

ウパシタは血中カルシウム濃度のセンサーである、副甲状腺のカルシウム受容体を直接刺激するカルシウム受容体作動薬です。

カルシウム受容体を刺激することで過剰なPTHの分泌が抑制され、血中のPTH濃度を低下させるといった作用機序です。

その結果、血中のカルシウム濃度やリン濃度が正常になり、二次性副甲状腺機能亢進症の症状緩和につながります。

用法・容量

通常、成人には、1回25μgを開始用量とし、週3回、透析終了時の返血時に透析回路静脈側に注入します。

血清カルシウム濃度に応じて開始用量を1回50μgとすることができます。

以後は、患者の副甲状腺ホルモン(PTH)及び血清カルシウム濃度の十分な観察のもと、1回25~300μgの範囲内で適宜用量を調整します。

増量する場合には増量幅を50μg(ただし25μgから増量する場合は50μgへ増量)とし、2週間以上の間隔をあけて行うこととされていますね。

副作用

他のカルシウム受容体作動薬と同じですが、重大な副作用としては

  • 低カルシウム血症(5.7%)
  • QT延長(1.3%)

が挙げられます。

特に血清カルシウム濃度については投与開始時及び用量調整時は週1回測定し、維持期には2週に1回以上測定することとされています。

パーサビブとの違い

パーサビブとの大きな違いはありませんでした(調べた感じだと)。

強いて言うなら、ウパシタは7規格あるので、患者さんによって用量を細かく調整することができます。

また、ウパシタの方がパーサビブより少し薬価が高いかなぁといった印象です。

【パーサビブはコチラの記事】

二次性副甲状腺機能亢進症(SHPT)

ウパシタやパーサビブは二次性副甲状腺機能亢進症(SHPT)の治療薬です。

SHPTとは、副甲状腺ホルモン(PTH:パラソルモン)が過剰に分泌され、カルシウム濃度に関係なく常にPTHが過剰分泌されてしまい、血中のカルシウム濃度が異常に上昇してしまうことを言います。

透析患者では、低カルシウムと高リンが同時に起こってしまいPTHが分泌されます。

PTHが過剰に分泌されるのを防ぐための薬がウパシタ(カルシウム受容体作動薬)です。

【SHPTの記事はコチラ】

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