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水処理装置の各構成まとめ

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水処理装置・透析液
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はじめに

透析液はA剤とB剤とRO水を混ぜ合わせて作成しています。

このRO水を作るためには水処理装置という、様々なフィルターから構成される装置を通らなければなりません。

今回はこの水処理装置の構成部品や特徴を解説していきます。

  • 「水処理装置」を透析学習塾で動画で学習することができますよ
6分の動画で解説

水処理装置の構成

水処理装置の構成

基本は上図のような構成です。(施設によっては変わってくる)

以下のような流れになります。

原水(水道水)→プレフィルタ(一次)→軟水化装置→活性炭濾過フィルタ→プレフィルタ(二次)→逆浸透(RO)装置→RO水タンク→UFフィルタ

施設によっては二次プレフィルタが無かったり、RUシステムを導入していたりします。

では各構成部品について説明していきます。

プレフィルタ(一次・二次)

プレフィルタ(ダイセン・メンブレン・システムズ㈱より引用)

プレフィルタの役割は、原水中の鉄さびなどの粗いゴミを除去することです。

またRO膜を傷つけないように保護するといった目的もあります。

膜のサイズは1次フィルタは50μm

2次フィルタは5~10μmです。

要は大きいものを1次でとって、残りの細かいものを2次でとるっていう感じです。

  • 交換頻度:だいたい3~4ヶ月に1度
  • 一次フィルタ:軟水化装置の前
  • 二次フィルタ・RO装置の前

交換頻度はその施設の供給水量にもよりますね(どのフィルタもそう)

施設によっては二次フィルタが無いところもあります。

軟水化装置

軟水化装置

軟水化装置は原水中の硬度成分をNa+と交換することによって除去しています。

これによってRO膜の劣化防止になります。

硬度成分が多いと沈殿ができてしまいます。

※ 硬度成分:主に二価以上の陽イオン(Ca2+,Mg2+,Al3+などです

Naイオンの交換

原理は交換による除去です。

イオン交換樹脂のNa+と原水中の陽イオンが入れ替わる(交換される)ことで除去されています。(上図)

吸着除去されているわけではありません。

水処理装置には塩タンクが欠かせません。

塩タンクとは、Na樹脂を再生させるためにあります。

Naが樹脂から消費されると、イオン交換能力が減衰します。

なので定期的にNaClの補充をします。

並塩(塩のこと)を補充することで、樹脂がまた再生されます。

並塩の補充は週に3回の施設や、毎日の施設があります。

軟水化の樹脂の再生もタイマー設定があり、施設によって再生が入る曜日も違ってきます。

多くの施設では月・水・金に再生タイマーを設定している所が多いのではないでしょうか。

メーカーさん曰く、再生は週に1回でも大丈夫みたいですが。

硬度成分を除去できなくなると、RO膜の劣化の原因になります。

軟水化装置はぶっちゃけ無くてもRO水は作れます。

しかしそれだとRO膜の劣化が早くなり交換頻度が早くなります。

またRO膜はかなり高額(1本100万円)なので、軟水化装置は絶対に付けるべきですよね。

きちんと軟水になっているかどうかを、硬度指示薬を用いて検査します。

  • 軟水の場合:青色(判定OK)
  • 硬水の場合:赤桃色(判定NG)

この硬度指示薬の検査頻度も施設によって異なってきます。

基本は毎日検査が望ましいです。

活性炭濾過装置

活性炭濾過装置(ダイセン・メンブレン・システムズ㈱より引用)

主に塩素を除去し、RO膜の劣化を防止するための装置です。

  • 原理:吸着(濾過と書いているが濾過ではない)
  • 除去物質:残留塩素・クロラミン・有機物
  • 交換頻度:だいたい4ヶ月に1回

塩素を除去するため、活性炭濾過装置以降のラインで細菌繁殖に注意です。(上図)

塩素は強い消毒作用があります。

私たちが普段飲む水道水は、塩素の消毒作用があるから飲めています。

商品名によっては活性炭フィルターを「ジュラコールフィルター」とかっても呼びますね。

逆浸透(RO)装置

RO膜

RO装置は電解質や有機物、ET、バクテリアなどをほぼ完全に除去します。

逆浸透法RO法:Reverse Osmosis)という原理を用いて物質を除去しています。(下図)

逆浸透法は、最も小さな不純物質を除去することができる膜分離法です。

透析用水の精製には必要不可欠です。

このRO装置が水処理装置では一番重要となる所なので、しっかり覚えてください。

RO(逆浸透)法

RO法とは溶液と溶媒が半透膜で隔てられている時、溶液側にその浸透圧以上の圧力を加えると、溶液中の溶媒が溶媒側に移動する現象を利用して、物質を分離する方法(上図)

で、逆浸透(RO)というのは浸透の逆なので、濃度の濃い水溶液に圧力をかけてRO膜を介して濾過するという原理です。(下図)

交換頻度は各メーカー推奨は2~3年に1回です。

しかしRO膜が1本100万円と高額なことから、大体の施設が4年に1回の印象です。

回収率

RO装置では回収率が非常に大事です。

回収率とは、原水の供給量に対して、RO膜を透過した量」のことです。

50~75%が基準で、大体の施設は65%前後?くらいではないでしょうか。

残りの水は排水(濃縮水って呼びます)されます。

回収率(%)=(透過水量/原水供給量)×100

なぜ回収率が50~75%かというと、膜の透過性が低下するからです。

回収率を高く設定しすぎると、1次側の溶存成分が膜表面で濃縮し、細菌シリカなどの物質が析出されます。

これにより膜の透過性が低下してしまいます。

なので回収率は50~75%となっています。

RU膜

RU膜とは、RUシステムに搭載されている膜です。

RO膜もRU膜も膜の種類は一緒ですが、用途が違うため呼び方が違うだけです。

RU膜は排水された原水をもう一度再利用するために設置された膜です。

つまり、RO膜から排水された原水(濃縮水)をRU膜に通し、再利用することで大幅な水道代の削減になるので、設置されています。

約30%くらい節水できます。

紫外線殺菌灯

RO膜を通過した原水はROタンクへと運ばれます。

ROタンクの中には「紫外線殺菌灯」があります。

紫外線殺菌灯は菌の繁殖を防止するために設置します。

7000~8000時間で殺菌効果が低下するので、定期的に交換します。(結構すぐきます)

原理は、菌の核酸(DNA)が260nm(ナノメートル)付近の紫外線を最も吸収する特徴を利用して殺菌する方法です。

紫外線の中で最も殺菌作用の強い253.7nmの波長を人工的に作っています。

エアーフィルター

エアーフィルターは、ROタンク内の気体を除菌するためのフィルターです。

液面が変動する、クリーンな密閉容器に出入りする気体に、優れた性能を発揮します。

凝縮水による差圧の増大や菌の通過が起きません。

交換頻度は1年に1回です。

UFフィルタ

RO膜ではET(エンドトキシン)を100%阻止できないので、RO装置の後ろにUFフィルタ(エンドトキシン補足フィルタ)を設置します。

RO処理の水の清浄度がUPします。

これらの工程を経て供給装置(セントラル)へ送られます。

各フィルタ金額一覧

メーカーによって違いますが大体はこんな感じです。

  • プレフィルタ:4,000円(1本)
  • 活性炭フィルタ:30,000円(1セット)
  • RO膜:100万円(1本)
  • 紫外線殺菌灯:35,000円
  • エアーフィルター:35,000円

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