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【比較】海外と日本の透析液《なぜ海外は濃度バリエーションが豊富なのか?》

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水処理装置・透析液
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はじめに

透析液は海外と日本では組成濃度が違ってきます。

海外の透析液の組成濃度は非常にバリエーションが豊富なんです。

今回はなぜ海外の方がバリエーションが豊富なのか、説明していきます。

さらに、海外と日本の透析液の組成濃度の比較もしていきましょう。

  • 「洗浄方式や海外の透析液組成比較」を透析学習塾で動画で学習することができますよ
7分の動画で解説。pdfは誰でも保存できる

参考:特集「わかりやすい人工腎臓」透析液の変遷

海外と日本の比較

海外と日本の透析液組成濃度比較

上図を見てわかるように、海外と日本における透析液では、組成濃度のバリエーション(幅)に大きな差異があります。

欧州では日本の透析液とは異なり、各種電解質の濃度に大きなバリエーションがあります。

欧州と海外の濃度比較を下記に示します。
※単位:Glu以外(mEq/L)、Glu(mg/dl)

  • Na
    • 欧州:130~140
    • 日本:135~143
  • K
    • 欧州:0~3.0
    • 日本:2.0~2.5
  • Ca
    • 欧州:0~4.0
    • 日本:2.5~3.5
  • Mg
    • 欧州:0~2.5
    • 日本:1.0~1.5
  • Cl
    • 欧州:90~120
    • 日本:106.5~114.5
  • HCO3-
    • 欧州:0~40
    • 日本:25~35
  • 酢酸
    • 欧州:2.5~10
    • 日本:8~10
  • Glu
    • 欧州:0~200
    • 日本:0~150

なぜ欧州では透析液組成濃度のバリエーションが豊富なのか次で説明します。

なぜ海外は濃度のバリエーションが豊富なのか?

なぜ欧州は透析液組成組成濃度のバリエーションが豊富なのか?

理由は2つです。

  1. 個人用透析装置が主流だから
  2. 透析液濃度の規定が薬局方により規定されているから

まず1つ目として海外は個人用透析装置が主流です。

多人数用透析液供給装置(CDDS)は存在しません。

個人用透析装置を連立させて、透析施設は運営しています。

なので、個人の状態に応じた透析療法を行うことが可能です

透析液も患者個々において変化させることが第一とされています。

日本ではCDDSを採用しています(CDDS+個人機数台という施設もあるが)。

CDDSでは、患者個々に合わせた透析液の選択はできません。

一律濃度の透析液がコンソールへと送られます。

そのため透析液の種類が少ないと考えます。

2つ目は、海外では透析液濃度の規定が薬局方により規定されています。

なのでその薬局方の範囲内においては、組成の変更が比較的容易です。

一方日本では、薬事法により管理されています。

薬事法は注射薬の規定により管理されているため、組成の改変が難しい要素が多くあります。

こういった2つの理由が挙げられます。

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