毎週月曜更新!次回のブログ更新は10/21(月)内容:透析患者の高血圧

効率用語「TAC」「クリアスペース」「クリアスペース率」ってなに?

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透析効率(Kt/V)
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はじめに

透析効率を学習する際の関連用語で「TAC」や「クリアスペース」という言葉はよく出てきます。

それぞれどういった意味か解説していきます。

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「TAC」ってなに?

TACとは「週初めの透析後BUN」と「次回透析前BUN」の平均が「1週間の平均のBUN」になるという考え方です。

TACとは “Time Averaged Concentration”の略です。
現場では「タック」って呼んでいます
正式には「TAC-BUN」と表記します。(BUNから求めるため)

透析後のリバウンドや尿素産生速度(G)が考慮されているので、重要な指標の一つです。

目標値:60mg/dl
ある文献によると45mg/dl前後を推奨しています。

TAC-BUNには問題点もあります。

【問題点】
〇正常値が特定されていない
➡目標値、推奨値を上記に記載していますが、正確な正常値はまだありません。

〇採血が困難
➡TACを出すためには「週初めの透析後」と「次回の透析前」の2回にわたって採血が必要です。

病院の通常の採血では「週初めの透析前後の採血」と「月に一回透析前採血」です。(病院によって異なります)
なので、TACのように1週間に2回も採血をするというのは、困難だと思います。

【なぜTAC-BUNができたのか?(背景)】

従来は最も高いときのBUNの値(週初め透析前のBUN)だけを見てコントロールの指標としてきました。
しかし、これには全体像が把握されていません。

そこで生まれたのが「TAC-BUN」です。
TAC-BUNは1週間のBUNの値を平均化した値を指標にする考え方です。

これによって1週間のBUNの全体像を見ることができます。


【※ここに注意!】
TAC-BUNが低ければ良いというわけではありません。
蛋白摂取量が少ないとTAC-BUNは低くなるので、他の栄養指標との照らし合わせが重要です。

クリアスペース

クリアスペースとは浄化された体液量を表します。
言い換えると毒素なし体液量のことです。

【クリアスペースの計算式】
クリアスペース(L)=除去量(mg)÷ 透析前値(mg/L)
除去量を透析前値で割るため、除去量の問題点であった前値による影響を消すことができます。

クリアスペース率

クリアスペース率とは体液の何%が浄化されたかを表します。

【クリアスペース率の計算式】

クリアスペース率(%)=クリアスペース(L)÷ 体液量(L)
クリアスペースを体液量で割るので、体液量による影響を消すことができます。

クリアスペースとクリアスペース率はBUN以外の物質にも使用できるところが、他の指標とは異なる点です。

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