次回は10/24(日)更新! 内容:透析と心不全《透析患者の死亡原因第1位》

Kt/Vってなに?「Kt/Vsp」と「Kt/Ve」の違い

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治療

【以下のことを解決いたします!】
✅Kt/Vってなに?
✅「Kt/Vsp」と「Kt/Ve」の違いはなに?
✅Kt/Vはどのくらいの数値が良いの?

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Kt/Vってなに?

Kt/Vとは、体液全体がどのくらい透析されたかを表す指標のことで、透析効率のことです。

日本透析医学会のガイドラインでは、透析効率の指標としてKt/Vを推奨しています。

数値は最低でも1.2、目標は1.4以上としています。

✅現場では「ケイティーパーブイ」とか「ケイティーオーバーブイ」「効率」とかって呼んでいます。

では、それぞれアルファベットの意味を確認していきましょう。

K:クリアランス(ある一定時間に作られた、毒素のない体液量
t:透析時間
V:体液総量
※毒素のない体液量のことをクリアスペースと呼びます。

✅K(クリアランス)とは、ある一定時間に作られた毒素なし体液量クリアスペース)」のことで、tは透析時間を表します。
よって、Kt(K×t)は、1回の透析で作られた毒素なし体液の総量となります。

✅Vは、患者の水分の総量のことです。一般に体重の60%が水分です。

透析効率を求める際の毒素は尿素窒素(BUN)を用います。
なぜBUNを用いるかというと、BUNは「体中の水分にほぼ均一に分布する」からです。

透析効率を求める際に、体内に不均一に分布している毒素だと、透析中の濃度変化を数学的に表すことが難しいのです。
数値が出しやすいという意味でもBUNが利用されます。

Kt/V=1というのは、全身の体液が1回透析されたということ!
※全身の血液ではない所がポイント!

透析の物質除去の考え方は
【血液がきれいになる(毒素が除去される)➡濃度変化によって血管の外から、血管の中に毒素が入る➡血液がきれいになる➡また濃度変化によって血管の中に毒素が入る➡血液がきれいになる】
の繰り返しです。

なので、Kt/V=1というのは、全身の「血液」が1回透析されているのではなく、全身の体液が1回透析されているという考え方です。


ここで疑問となるのが、「体液が1回透析されれば、毒素はなくなるのに、なんでKt/Vの理想は1.4以上なのか?」という疑問です。

透析中の体液は毒素のある部分と、毒素のない部分が混ざりつつ徐々に減っていくので、Kt/V=1.0(体液が1回透析されたということ)では毒素は十分に抜けきってはいません。

「Kt/Vsp」と「Kt/Ve」

✅Kt/Vspの「sp」とは、singlepool(シングルプール)の略です
✅Kt/Veの「e」とは、epuilibrated(イクイリブレイテッド)の略で、epuilibrateの過去形です。

epuilibrateとは、平衡させる・釣り合わせるといった意味合いがあります。
「singlepool」と「epuilibrated」の考え方は以下を読めばわかります!


「Kt/Vsp」と「Kt/Ve」が2種類あるのは、考え方の違いからです。

✅Kt/Vspとは、体液全体を一つのコンパートメントとして考えます。
✅Kt/Veとは、体の中のコンパートメントを考慮した考え方です。

Kt/Vについて検索したら、どのサイトでもコンパートメントという言葉が出てきます。
そして、「コンパートメントってなんやねん(# ゚Д゚) 」ってつまづいて、ここで考えるのを止めます。((;^ω^)

コンパートメントというのは、仕切り・区切りのことです。
ここでいう体の仕切り・区切りというのは、細胞壁毛細血管壁」のことです。

簡単に説明すると、「Kt/Vsp」は細胞壁や毛細血管壁の抵抗は考えずに出した数値です。

つまり、体液をすべての容器に入れて抵抗は全く考えずに血液を浄化するといった考え方です。
この容器を1つのpoolと表現しているので、singlepoolです。

一方、「Kt/Ve」は細胞壁や毛細血管壁の抵抗を考慮して出した数値です。

つまり、考え方としては一つの容器に仕切られたいくつもの壁があり、その壁をBUNが移動することで、血液が浄化されるといった考えです。
この壁が細胞壁や毛細血管壁のことです。

なので、「Kt/Ve」はKt/Vspよりも低い値が出ます(抵抗分を考慮しているので)。
目標は1.2以上あれば十分です。

このことから、Kt/Veはより生体の物質移動を模擬した考え方といえます。

実際最も使用されているのはKt/Vspです。

ここまでを学習すれば、以下の意味が分かるはず!

Kt/VはBUNが体液全体に均等に存在し、自由に移動できるという前提の上で成り立つ指標です。

しかし実際に、体にはいくつものコンパートメントがあり、細胞壁や毛細血管壁が抵抗になり、BUNは自由には移動できません。

上記の文章は、「Kt/Vsp」とか「Kt/Ve」とかって検索したら出てくる文章です。

Kt/Vの計算

Kt/Vの計算はコチラのリンクを参照してください。
計算方法とかが少し異なるので、3つくらい自動計算してくれるサイトを貼っておきます!

①一般社団法人 愛知県腎臓病協議会HP
②旭化成メディカルHP ←セキュリティ保護がないサイトですが、旭化成のちゃんとしたところです。
③滋賀県下における慢性腎臓病(CKD)への取り組み ←セキュリティ保護がないサイトですが、滋賀医科大学が関与しているちゃんとしたところです。

ダイアライザにおけるクリアランス


理想のダイアライザは、QB200でダイアライザに入ったとすると、ダイアライザから出てくるときには毒素が0になって出てくることです。

しかし現実では、QB200で入ると、約180は毒素0で、約20は毒素そのままの状態でダイアライザから出てきます。

説明は上記の画像を読んでください!

【ダイアライザ関連記事】

Kt/Vは1.6~1.8が一番死亡リスクが低い

日本透析医学会の報告では、1回のKt/Vが1.4~1.6に達するまでは死亡リスクが低下しています。
→Kt/Vは1.4~1.8が望ましい。状態によって1.6以上を目指す。

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【PowerPointで学習】

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