次回は10/24(日)更新! 内容:透析と心不全《透析患者の死亡原因第1位》

長時間透析のメリット《5時間以上が最も死亡リスクが低い》

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治療
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透析1回当たりの時間は平均4時間

透析の世界的な研究(DOPPS)によると、11の国と地域で標準的に行われている、週3回の血液透析(在宅透析は除く)の1回当たりの治療時間は、平均的に4時間です。

日本では平均3.92時間で、約4時間でした。

健常な腎臓は、週168時間休まずに働いています。

しかし、透析では週12時間程度しか腎機能の代替をできていません。

なので、十分とはいえません。

これくらいの透析量では、場合によっては厳しい食事制限や多数の薬を内服しなければなりません。

長時間透析って何時間?

長時間透析とは週3回、1日6時間を基本とした週18時間以上のことです。

長時間透析のメリット

長時間透析はメリットがいっぱいあります。

合併症の減少

長時間透析では尿毒素の除去量が増えるので、合併症の減少につながります。

尿毒素の除去量は、Kt/Vの式で表されます。
この「t」は透析時間のことです。

つまり、透析時間「t」が長くなるにつれて、尿毒素の除去量が増えることになります。

循環動態や生体恒常性の維持

透析時間を延長すると、除水体液バランス酸塩基のバランス補正も緩やかになります。

なので、循環動態生体恒常性の維持ができます。

透析中の下肢つりも少なくなると考えられます。

食欲増進や栄養状態の改善

長時間透析は、緩やかにより多くの尿毒素や過剰水分を除去できます。

なので、合併症の減少や、食欲増進栄養状態の改善が期待できます。

心機能の改善

除水が緩やかなため、ドライウェイトが適正となり、透析中や家庭血圧のコントロールが良好になります。

血圧が乱高下せず良好な状態は、心臓にかかる負担も少ないといえます。

なので、心機能の改善・維持効果が期待できます。

薬剤の削減

長時間透析では、薬剤の削減効果が期待できます。

✅血清リン値が低下➡吸着薬の処方量が減少
✅血中ヘモグロビン値上昇➡ESA製剤の投与量減少
✅血圧安定➡降圧剤の減量・中止ができる

これらの効果が期待できます。

透析患者さんは、一度に多量の薬剤を内服しています。
これらの薬剤には、主作用の裏に副作用もあります。

薬剤が減るということは、副作用も減るということなので、身体的・精神的な負担が少なくなります。

透析時間と死亡リスク

上のグラフから見てわかるように、透析時間が増加するにつれて死亡リスクは低くなります。

そして、5時間以上が一番リスクが低いという結果になりました。

透析時間は5時間以上が望ましいと考えられす。

しかし、透析中の拘束時間が長いということは、患者さんへの精神的・身体的苦痛も大きいです。

時間を延ばすときは、患者さんへの了承はもちろんですが、しっかりメリット、デメリットを伝えておきましょう。

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