はじめに
クレアチニンは透析の導入基準にもなる検査項目です。
慢性維持透析患者のクレアチニン値はどういう風に評価するのか?解説していきます。
クレアチニンってなに?
クレアチニンとは簡単に言うと「筋肉が運動したときに出るカス」のことです。
詳しく説明すると、クレアチンリン酸という物質が代謝された後に出る老廃物のことです。
クレアチニンは、腎臓で濾過されて尿として排出されます。
血中のクレアチニン濃度が上昇しているということは、腎臓の機能が低下していることを意味します。
クレアチニンの検査は腎臓の機能を調べるための検査として重要な検査です。
数値は筋肉量によって左右されるので、男女によって値が違います。
- 正常な体の男性の基準値:0.8~1.2mg/dl
- 正常な体の女性の基準値:0.6~0.9mg/dl
- 透析前の基準値:10~12mg/dl
透析前の基準値は10~12という風に書いてますが、この値をはみ出しても、異常値ではないです。
クレアチニンの基礎知識は以下の通りです。
- Crと表記される
- 分子量:113
- 筋肉で産生される
- 男性の方が数値が高く出ることがよくある
といった特徴があります。
男性の方が運動量や筋肉量が多いので、クレアチニンは高くなる傾向にあります。
高値・低値
- 高値:運動量(筋肉量)の多い人
- 低値:筋ジストロフィーなど、筋肉量の過剰低下をきたす疾患
クレアチニンは外的因子を受けないのも特徴です。
BUNと同じで腎臓を介して尿中に排泄されますが、BUNは食事などの外的因子を受けますが、クレアチニンは受けません。
%CGRってなに?
%CGR(クレアチニン産生速度)とは、クレアチニンの産生状態を見て、筋肉量が多いかどうかの指標になります。
同性同年齢の健康な人の値と透析患者の値を比較して、健康な人の筋肉量の何%の筋肉量かを表しています。
透析患者において前後採血で効率などを出すときに%CGRという項目がありますよね。
値が大きいほど筋肉量が多いという指標になり、100%以上ある人は平均以上筋肉があることになります。
また、値が大きいほど生命予後がいいです。
低い場合は、十分な透析、十分な栄養、運動不足が考えられます。
筋肉が落ちたり、体力が低下するのを防ぐために、しっかり透析してしっかり食べる以外に、適度な運動が大切です。
%CGRの式も載せておきますが、なんだかややこしいです(;^ω^)
【関連記事はコチラ】
コメント