はじめに
透析の実習前何を勉強すればいいんだろう、、、
いろいろ突っ込まれたら怖いなとか、答えられなかったら、病院の人怖かったら嫌だなとかいろいろ考えますよね( ;∀;)
私は透析と機器管理と高気圧以外は何も説明ができません。
ということで、透析実習前の基礎知識を知っておこう!ということで、記事を作成しました!
覚えておきたいワードや数字などには赤色にしています!
非常に基礎中の基礎ですので、土台作りから始めましょう!
これ見てテンション上げて実習乗り切ろうぜぇ!ってことです!
頑張れfight!
基礎抑えラインナップ
①腎臓の役割6つ
②血液透析の原理2つ
③ダイアライザの種類
④透析液の検査2つ
⑤抗凝固薬の種類《4種類と半減期》
⑥VA(バスキュラーアクセス)の種類《4種類》
⑦水処理装置
⑧原疾患
⑨透析液の組成
⑩透析(モード)の種類《4種類》
⑪分子量
⑫ダイアライザの機能分類
①腎臓の役割6つ
①水分・塩分の排泄
②酸・電解質の排泄
③老廃物の排泄
④造血ホルモンの産生
⑤ビタミンD活性化
⑥血圧の調整
なぜ腎臓が悪いと透析しないといけないの?的な質問がくるかも!
透析は腎臓の代わりをしてくれる治療法なので、腎臓の役割を知っておけば答えることができます!
①~⑥の6つは知っておこう!
そしてそれを透析と絡めるとこんな感じ!
①水分・塩分の排泄➡体に溜まった水分・塩分を尿として排泄
➡それができないから「除水」をしている
②酸・電解質の排泄➡体内を弱アルカリ性に保つように調節
➡それができないから「透析液」を作成して「pHの調節」と「電解質の調節」をしている
③老廃物の排泄➡体に溜まった老廃物を尿として排泄
➡それができないから「拡散」の原理で老廃物を排出している
④造血ホルモンの産生➡赤血球を作るホルモンを産生
➡それができないから造血剤を注射している(正式名称:ESA製剤(赤血球造血刺激因子製剤)
⑤ビタミンD活性化➡カルシウムの吸収を促す活性型ビタミンD3を作る
➡それができないからビタミンD3製剤を注射している
⑥血圧の調整➡レニンの分泌
➡分泌されないから透析患者は基本血圧が高い
【詳しくはコチラの記事で解説!】
②血液透析の原理2つ
①拡散
②限外濾過
拡散とは「水溶液中の溶質は濃い方から薄い方に移動して均一になる現象」のことです。
例えると、ティーパックをお湯につけたときに濃さが均一になる原理と一緒です。
透析では老廃物の除去はこの拡散という原理で成り立っています。
透析膜の片側の溶液に圧力がかかると、溶液は膜の反対側に押し出されます。この現象を「限外濾過」といいます。
血液透析の場合、血液側から透析液側に圧力がかかっていて、血液中の水分や塩分が押し出されて、体内にたまった水分などを除去しています。
除水は「限外濾過」という方法で成り立っています。
【詳しくはコチラの記事で解説!】
③ダイアライザの種類
ダイアライザの膜の種類は大きく分けて「セルロース系膜」と「合成高分子膜」の2つに分かれます。そこからさらに細分化されます。
【セルロース系膜】3種類
①再生セルロース(RC)→現在は販売されていません
②セルローストリアセテート(CTA)
③ATA膜
【合成高分子膜】6種類
①ポリスルホン(PS)呼び方:ピーエス膜
②ポリエーテルスルホン(PES)ペス膜
③ポリエステル系ポリマーアロイ(PEPA)ぺパ膜
④エチレンビニルアルコール共重合体(EVAL)エバール膜☜もう使われてないけど名前だけでも知っておこう
⑤ポリメチルメタクリレート(PMMA)ピーエムエムエー膜
⑥AN69膜 → 教科書ではPAN膜で載っているかな?
これら種類は知っておきましょう!
ATA膜は教科書には載っていないかもしれませんが2015年に発売されたものです。
【それぞれの特徴や詳しい内容はコチラで解説しています】
④透析液の検査
【透析液の検査2つ】
①ET(エンドトキシン)
②生菌
安定した透析液を供給するにはETと生菌の検査をし、基準をクリアしなければいけません。
【詳しくはコチラの記事で解説しています】
⑤抗凝固薬の種類《4種類と半減期》
①未分画へパリン:1時間~1時間半
②低分子ヘパリン:2~3時間
③メシル酸ナファモスタット:約8分
④アルガトロバン:約30分
以上の4種類と半減期を覚えてきましょう。
【詳しくはコチラ】
⑥VA(バスキュラーアクセス)の種類《4種類》
①自己血管内シャント(AVF)
②人工血管内シャント(AVG)
③動脈表在化
④カテーテル
AVFで一番多い吻合血管は「橈骨動脈」と「橈側皮静脈」ということも覚えておきましょう
【詳しくはコチラの記事です】
⑦水処理装置
【各役割】
✅プレフィルタ➡原水中の鉄さび・砂などの粗いゴミを除去
✅軟水化装置➡原水中の硬度イオン(Ca2+,Mg2+,Al3+)をNa+と交換することによって除去
✅活性炭濾過装置➡残留塩素、有機物、クロラミンを除去
✅逆浸透(RO)装置➡溶解イオン、有機物、パイロジェンを除去
✅紫外線殺菌灯➡ROタンク内の菌の繁殖を防止
✅エアーフィルター➡ROタンク内の気体を除菌
✅UFフィルタ➡ET(エンドトキシン)を捕捉
【詳しくはコチラの記事です!】
⑧原疾患
1位:糖尿病性腎症
2位:慢性糸球体腎炎
3位:腎硬化症
⑨透析液の組成
透析液は「RO水+A剤+B剤」でできています。
割合は「A剤:B剤:RO水=1:1.26:32.74」です!これ聞かれるかもなので、この数字覚えてきましょう!
透析液には何の電解質が入っているか、また電解質以外のものも入っているので、覚えておきましょう
【透析液に入っているもの】
✅Na・K・Ca・Mg
✅ブドウ糖
✅HCO3-(重炭酸)
✅酢酸(酢酸はpHを調整するために入っている)
【詳しくはコチラ】
⑩透析(モード)の種類《4種類》
透析モードは4種類覚えておきましょう。
①HD(血液透析)
②HF(血液濾過)
③HDF(血液透析濾過)
④ECUM➡イーカムって言います
【詳しくはコチラ】
⑪覚えておくべき分子量6つ
①BUN(尿素窒素):60
②リン:30
③クレアチニン:113
④β2-MG:11,800
⑤α1-MG:33,000
⑥アルブミン:66,000
⑫ダイアライザの機能分類
ダイアライザには老廃物とアルブミンがどれほど抜けやすいか(除去されるか)を表した機能分類というものがあります。
ダイアライザはその患者の状態に合わせて選びます。
元気でご飯をしかっり食べているなら、いっぱい老廃物を除去できるダイアライザを選びます。
一方、全身状態が悪い患者さんは老廃物の抜けにくい、いわゆるマイルドな膜を使用します。
(全身状態の悪い患者に、いっぱい老廃物の除去が良いダイアライザを使用すると、体に必要なアルブミンなども抜けやすくなるので)
ダイアライザの機能分類には「旧区分」と「新区分」があります。
【詳しくはコチラの記事で解説しています】
かなり基礎なので、詳しく知りたい場合はリンクに飛んでください!
実習頑張れ~!
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