次回のブログ更新は9/29(木)です。内容:現場で使えるダイアライザ使い分けマニュアル

【透析穿刺STEP7 】 穿刺困難血管まとめ《原因と対策》

スポンサーリンク
穿刺
この記事は約5分で読めます。

穿刺困難には様々な原因があります。
多くの原因があるんだなぁくらい覚えてもらえたらいいですよ。

スポンサーリンク

穿刺困難の原因

穿刺困難血管の原因には様々な原因が考えられます。

①血流不足
・狭窄
・血行動態的問題(血圧低下、徐脈)
・シャント作成早期

②血管の問題
a)血管径(非シャント静脈、シャント作成早期、狭窄)
b)血管走行(深部走行、浅すぎる血管、深さが変化する血管、血管蛇行)
c)血管形態(血管の凹凸 → 瘤)
d)血管内腔(内膜肥厚、血栓、静脈弁、血管内隔壁、血管壁損傷、石灰化、血腫)

これらトラブルが見られる血管には穿刺しないというのが原則で、違うところを探して穿刺するようにします。

トラブルが改善するまでは、温存しておく方がいいです。
では1つずつ解説していきます。

①血流不足

血管の狭窄や血管動態的問題(血圧低下や徐脈)やシャント作成早期によることが多いです。

また駆血不足となるので、血管に張りが出てきません。
そのため前壁と後壁を同時に貫いてしまうことがあります。(上図)

〔対策〕

  • 駆血を長めにする(患者さんには申し訳ないが)
  • 刺し方の工夫

穿刺する場所がそこしかない場合は、刺し方に工夫をしなければいけません。

血管に針が入ったのが確認出来たら、進めず、すぐ外筒を押し込みます。(通常なら、針が入ったら少し進めるが)
すぐに外筒を血管内に留置させずに針を進めてしまうと、後壁を貫く可能性があります。

また、針を浮かせるという方法もあります。

この方法は、血管に針が入ったら針を浮かせて内腔を無理やり広げるといったやり方です。
いわゆる血管を持ち上げるっていうやり方です。

この方法は習得するととても便利です。
しかし初心者ではとても危険な技です。
なので経験を重ねて、上手な人に見てもらいながら、実施するのが良いでしょう。

この2つの方法は浅い血管や逆に深い血管でも、実施することがあります。

②血管の問題

血管の問題では様々な理由が考えられます。

a)血管径(非シャント静脈、シャント作成早期、狭窄)
b)血管走行(深部走行、浅すぎる血管、深さが変化する血管、血管蛇行)
c)血管形態(血管の凹凸→瘤)
d)血管内腔(内膜肥厚、血栓、静脈弁、血管内隔壁、血管壁損傷、石灰化、血腫)

穿刺部を変更するといった対策はどれも同じです。
それを踏まえたうえで対策をまとめています。

a)血管径

非シャント静脈やシャント血管でも早期の場合では、血管径がかなり細い血管があります。
横幅も細ければ、奥行きも細い、そして浅い血管はあります。(上図)

また動脈表在化では、V側が一般静脈というパターンが多いので、必然的に細い血管になってしまいます。

〔対策〕

  • 角度を付けず浅く刺す
  • 駆血を長めにする
  • 針が入ったらすぐ外筒を入れる(上記記載)
  • 針を浮かす(上記記載)

非シャント静脈やかなり浅い血管は、角度を付けずに浅く刺すことで、成功率が上がります。

b)血管走行

  1. 深部を走行する血管
  2. 深さが変化する血管
  3. 蛇行血管

1.深部を走行する血管

深部を走行するというのは、いわゆる皮膚の深いところにある血管ってやつです。(上図)
皮膚から遠いってことです。

普通の血管と同じような角度で穿刺をすれば、上手く止血ができず、血腫の原因になるかもしれません。

〔対策〕

  • 角度を付けて刺す(45°~60°)

角度を付けて穿刺することで、最短距離で血管まで到達します。
寝かして刺すと、針が全て入りきっても血管に到達していないなんてこともたまにありますよ。

普通の穿刺と同じ角度で刺せば、皮膚の穿刺孔から血管の穿刺孔までが遠くなります。
よって止血の際に、皮膚の針孔のところを抑えても、実際の血管の針孔とはずれてしまいます。

2.深さが変化する血管

血管がうねっていて皮膚に対して普通の深さのところと、深いところが混在している血管です。
〔対策〕(上図)

  • 角度を付けて刺す(血管が一番皮膚の近くにあるテッペンから)
  • ちょっと寝かして刺す(血管が唯一平行になっている場所を探す)

穿刺する場合は、角度を付けて血管が一番皮膚に近いところをめがけて刺すのがベストでしょう。(上図)
それが自信ないのなら、ちょっと寝かして、平行になっているところを探して刺しても大丈夫です。

その場合は、止血の時に漏れないように気を付けなければなりません(皮膚の穿刺孔と血管の穿刺孔が遠くなるから)

NGなのは血管が一番皮膚に近い所のテッペンから寝かして刺すことです(上図✖の左側)
その先がもぐっているので、血管に触れません。

いわゆる上滑りってやつです。

3.蛇行血管

蛇行血管では穿刺する位置が非常に大事となってきます。
また血管の距離(蛇行から蛇行までの長さ)によっては穿刺針の変更が必要です。

〔対策〕(上図)

  • 蛇行するまでの距離と、針の長さを計算して刺す
  • 血管の距離が短いなら針を短針に変える

蛇行するまでの長さを計算に入れず、蛇行する手前で刺すと、血管を突き破ってしまいます。

また、針には長針(38mm)と短針(25mm)があります。
血管の形態によって長針と短針を使い分けましょう。

蛇行がが多いようなところには短針で穿刺するのが無難と言えます。

c)血管形態(瘤)

血管の凹凸によって穿刺困難となることがあります。
良くあるのは瘤に穿刺する場合です。

〔対策〕

  • 穿刺する位置と角度を見極める(上図)

NGは、テッペンから刺しているのに角度浅くなってしまったり、瘤の付け根の部分から刺しているのに角度が急になってしまったりすることです。

d)血管内腔

血管内腔ではこのような要因が考えられます。

  • 内膜肥厚
  • 血栓
  • 静脈弁
  • 血管内隔壁・血管内損傷
  • 石灰化
  • 血腫(血管内・血管外)

これらはまず穿刺はしない方が良いでしょう。
何かトラブルが起きている場合は温存して回復するまで待ちましょう。

【関連記事】

コメント

タイトルとURLをコピーしました