はじめに
- 穿刺に悩まれている方必見です
- ルーティン化が成功率を上げる
- 準備段階で大切なことを3つ
ルーティン化が成功率を上げる理由は、最後に記載しています。
ぜひ最後までご覧ください😊
準備で大切なことは3つ
穿刺までの準備で大切なことは3つ!
- 素早く準備
- 会話を楽しむ
- ルーティン化を意識する
透析治療では穿刺の前に準備があります。
ここの準備というのは患者さんのベッドサイドに行き、物品を準備する段階のことで、シャント診察(シャント音聴いたりとか)の前の段階のことです。
この準備の段階でも患者さんに気を付けることや大切なことがあります。(上記3つ)
まずはどういった準備があるかというと、(施設によっても異なりますが)
- 血圧や体温の測定
- 除水量の確認
- 抗凝固薬の装着
- エプロンの装着
- 針を袋から出す
- 開始セットの開封
病院によっては、血圧や体温は受付で済ましているから透析開始時は測定しないとか、抗凝固薬はあらかじめ装着しているとかありますが。
そして大切なこと3つを解説していきます。
①素早く準備
上記にも示したようにシャント診察に行くまでの準備として、バイタル測定や物品の準備があります。
ここでは素早く準備することを心がけましょう。
準備遅かったらどうなるか?
- 開始の時間が遅れる
- それに伴い帰りの送迎が遅れる
- 遅いなぁ…って思われる(早い人と比べるから)
って感じですが、素早くするっていうのは準備だけじゃなく、処置とか全てにおけることです。
返血時とか、穿刺してコンソールに接続するのもそう、止血もそうです。
開始の時間が遅れる
透析開始の時間が遅れるということは終了の時間も送れます。
患者さんは一刻も早く、透析を終わらして家に帰りたいんですよね。
ここの準備でモタモタしていると患者さんの貴重な時間を奪っていることになるので、すばやく準備することが大切です。
特に女性の方は家に帰って家事しないと..とか、旦那は家でいても何もしねぇし…とかって思いながら透析に来られてます。
透析患者さんは約4時間の治療ですが、実質病院に滞在している時間は5時間くらいです。
受付して、待って治療して、返血して止血となると5時間くらいになります。
ほんでほんで家から出て、治療して家に帰るまでのいわゆるdoor to doorは5~6時間くらいになってしまうので、素早く準備するっていうのは大切なんですよね。
帰りの送迎が遅れる
透析患者さんは送迎バスを利用している方も結構います。
行き帰りが大変な患者さんに病院が提供しているバスです。
透析時間が遅れると、それに伴い帰りの送迎バスに遅れる可能性があります。
また、他の患者さんを待たせてしまったりします。
送迎バスは患者さんを何人か乗せるので遅れると、他の患者さんも待たせてしまい、迷惑をかけてしまいます。
で、ここで問題になるのは患者間のトラブルです。
透析室以外の場所での患者さん同士のトラブルって結構あるんですよ😅
(透析室で働いている方は今うんうんって首を縦に振ってくれていると思います)
あの人遅いとか、直接あなた遅いよ!とか言ってトラブルになります。
すると、あの人と同じバスは嫌だとか、そういったことになって、乗車スケジュールを変更したりとか…余計な仕事が増えてしまいます。
遅いなぁ…って思われる
透析業務において患者さんからの印象ってすごく大事です。
この人遅いなぁって1度思われると、そこから巻き返すのは時間がかかります。
さらに患者さん1人に遅いなぁって思われると、他の患者さんに一瞬で広まります!
患者さんの情報ネットワークはすごいです。
体感的には普通の人の10倍くらい早いです。
なので一人の患者さんに遅いなぁって思われると、
その患者さんが仲の良い患者さんに「あの人遅いわぁ」って言う→それを聞いた患者さんがまた「〇〇さんから聞いたんやけどあの人遅いらしいよ」っていう
そういう感じで広まっていきます。
スピード感的にはその日にはもう広まってます(透析終わって更衣室で言ってます)
そしてさらに、次の透析の時にスタッフに「こないだ〇〇さんに穿刺してもらったんやけど、行動が遅いわぁ」って言われてしまい、スタッフからの印象も悪くなります。
なので、印象をよくするためにも素早くやるっていうのは重要です。
②会話を楽しむ
準備の段階では、テキパキ作業しながら患者さんとの会話を楽しむといいと思います。
会話を楽しむと聞くと、ただ談笑しているだけって思うかもしれませんが、そうではありません。
ここのコミュニケーションが良好な人は、ただ会話しているように見せかけて患者さんの食事内容とか生活習慣とかを上手に聞いています。
例えば、体重の増えが多い患者さんに対して、「なに食べたんですか?」「水いっぱい飲みました?」などと、ストレートに聞くと、患者さんは何か探られてるな…と勘づいて、警戒してしまいます。
上手い人は
お休み何されてたんですか?
孫の初節句で親戚で集まってたんじゃ
それは楽しかったですねぇ
お孫さんおいくつですか?(とか少し会話したら)
じゃあご馳走もでたんですねぇ
そうそう、だから体重がちょっと増えたわぁ
というような感じで、楽しく会話をしながら、どうして体重が増えたのかを聞き出せばgoodですよね。
大事なのは、患者さんが言わされてる感を出さないことです。
患者さんとの会話はコミュニケーションを図る以外にも、生活習慣や個性をも引き出せすことができますよ。
③ルーティン化を意識する
穿刺をするまでの一連の行動、確認事項をルーティン化するといいでしょう。
ルーティン化は、集中力を高めたり、不安を抑えたりするように働き、それがパフォーマンス向上につながります。
(よくスポーツで用いられているルーティンとはまた意味が違うかもしれませんが)
つまりルーティン化することによって、穿刺への集中力をアップさせ、成功率の向上につながります。
また、ルーティンをすることによって、素早く行動するというのも実現することができます。
毎回同じ動作、同じ習慣を身につければ「次何をしないといけなかったっけ?」を防ぐことができます。
また、穿刺は穿刺者のメンタル面によっても左右されます。
メンタルが不安定な時、失敗して自信を無くしている時、怖い患者さんで緊張している時というのは、穿刺は失敗しやすいものです。
ルーティンは平常心を作り出し、自律神経を安定させるので、こういった気持ちも少しは軽くするものだと思っています。
また患者さんが、穿刺がうまい人はルーティンがしっかりしている!というのを聞いたことがあります。
なので、良い環境作りという面でもルーティン化は優れています。
技術どうこうよりもまずは気持ちを整理して穿刺に臨むことができたら最高ですね。
【関連記事】
コメント