毎週月曜更新!次回のブログ更新は10/21(月)内容:透析患者の高血圧

腹膜透析の原理

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腹膜透析
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はじめに

腹膜透析の原理は血液透析とほぼ同じですが、除水だけ少し違ってきます。

今回は腹膜透析がどういう風に老廃物除去を行っているのか。

また除水の原理は何か、血液透析とどう違うのか説明します。

  • 「腹膜透析の原理」をコチラでもっとわかりやすく解説しています
10分の動画で解説しています

原理

腹膜は半透膜で、リンパ管や細い血管が網の目状に走っています。

原理は以下の通りです

  • 老廃物除去 → 拡散
  • 除水 → 浸透

血液透析では、除水は濾過をかけて圧力で除水をします。

しかし腹膜透析は血液透析のように、機械で濾過圧を加えることができないので、浸透の原理で除水をします。

透析液の注排液を繰り返すことによって、血液を浄化します。

拡散

拡散の原理

拡散とは、腹膜を間に挟んで片側に透析液、反対側に血液をもってくると、腹膜を通じて、濃度の高いところから低いところに移動する現象

濃度を均一にしようと物質が移動します。

これによって尿素やCr、P、Kを除去しています。

腹膜透析の透析液にはPとKは含有されていません。

浸透

浸透の原理

浸透とは、浸透圧の低い方から高い方に液体が移動する現象

腹膜では濾過をかけることができないので、浸透の原理を使って除水をします。

ここでの浸透圧物質はブドウ糖です。

この浸透圧物質のブドウ糖が透析液に存在することによって、血液との浸透圧差ができて、血液から透析液に血漿が移動し、除水がされます。

透析液と血液中の濃度を同じにしようと、水だけが移動してるといった考え方です。

腹膜透析の浸透圧物質はブドウ糖、これはポイントなので覚えておきましょう

腹膜=透析膜

腹膜透析では、腹膜を透析膜として利用しています

1.5~2.0m2の腹膜面積のうち、実際に透析液に接してPDが行われる腹膜面積は全腹膜の30%程度です。

透析は壁側腹膜が主体と考えられていて、臓側腹膜はあまり透析液とは接していません。

物質移動(補充と除去)

腹膜透析の物質移動(補充と除去)は血液透析と同じです。

  • 補充 → 重炭酸・Ca
  • 除去 → 尿素・Cr・尿酸・P・K・Mg

また、拡散によって除去、補給される溶質の量は以下の条件によって変化します。

  • 腹膜の状態
  • 透析液の貯留時間
  • 透析液量
  • 腹膜の有効面積
  • 溶質の分子量
  • 溶質の濃度
  • 腹膜を介して移動する水の量

なので、物質除去をもっと促進させたい場合は、透析液の貯留時間を増やしたり、透析液量を増やしたりします。

じゃあ「除水を増やす場合」や「毒素除去を増やす場合」では、どういった透析液の処方になるのか?

続きは透析学習塾のコチラの動画で解説しています。

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