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腹膜透析のカテーテル留置

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腹膜透析
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はじめに

腹膜透析では透析液を出し入れしないといけないので、腹膜にカテーテルを留置します。

今回は「カテの留置先」や「カテ出口部の選択」「出口部の位置を決めるポイント」などを説明していきます。

  • 「腹膜透析のカテ―テル」をコチラでもっとわかりやすく解説しています
10分の動画で解説しています

カテーテル留置

カテの留置先

カテの留置先は以下の通りです。

  • 女性:直腸と子宮の間にある腹膜腔(ダグラス窩)
  • 男性:直腸と膀胱の間にある腹膜腔

カテの留置先は、透析液が貯まる場所に留置されます。

重力や体の構造上、以上の場所に透析液が貯まります。

また、男性にダグラス窩は存在しませんが、直腸と膀胱の間にある腹膜腔(直腸膀胱窩)を便宜上、ダグラス窩と呼ぶことが多いです。

カテーテル

カテーテル

カテーテルは柔らかいシリコンチューブでできています。

2つのカフがあります。

カフの役割は「固定(抜けないように)」と「感染予防」です

カテーテルは皮下トンネルを形成しています。

皮下トンネルは、出口部から腹腔内にカテーテルが入るまでの部分です。

  • 内部カフ:腹膜上の筋肉
  • 外部カフ:皮下脂肪

この付近にカフが存在します。

カテーテル出口部の位置選択

出口部トラブルを最小限にし、毎日の出口部ケアのストレスやQOLを損ねないために、出口部の位置選択は重要です。

以下の4つのパターンで出口部の位置について考察していきましょう。

A.「へそ下」にベルトが来る患者

B.「へそ上」にベルトが来る患者
C. 上腹部カテーテル
D. 前胸部カテーテル(バスタブカテーテル)

【A.「へそ下」にベルトが来る患者】
ベルトより上の側腹部にカテの出口がくるようにする

【B.「へそ上」にベルトが来る患者】

へそ下に下向きに出口部を作成する

ベルトの位置を考慮し、カテの向きや出口の位置を検討する必要があります。

【C.上腹部カテーテル】
【D.前胸部カテーテル(バスタブカテーテル)】

CやDのような上腹部や前胸部に出口部を作成する方は、以下のような適応です。

  • 極度の肥満
  • 腹部のたるみ
  • 胃瘻
  • 人工肛門
  • 失禁等のある患者

カテを引っ張るような認知症、精神疾患の患者には背中の肩甲骨部に作成することもあります。

カテの出口部のイメージがわかないという方は、コチラで動画で解説していますのでご覧ください。

出口部の位置を決めるポイント

カテ出口を決める際は以下のようなポイントがあります。

  • ベルトやシートベルトが当たらない位置
  • 見やすい位置
  • ケア(手入れ)しやすい位置
  • 手術の傷跡や皮膚炎、しわのある場所は避ける
  • 立ったり、座ったり、横になったり、体位を変えて確認
  • 日常生活や仕事上で圧迫される部位は避ける

このようなポイントに該当する方は、例えば以下のような方です。

  • 主婦:流し台の縁
  • 和装:帯の位置 運送業
  • 荷物で圧迫される場所
  • ドライバー:シートベルトの位置

などなど、その人の普段の服装や仕事柄によって、出口部の位置を決めます。

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