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CTRの重要点2つ、問題点4つ《CTRは誤差が出る》

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DW(ドライウェイト)
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はじめに

CTRはDW(ドライウェイト)の指標としてよく用いられています。

しかしその計測値に誤差があるのは確かなことです。

なのでCTRを見る時は、患者の状態など、背景を理解する必要があります。

またCTRが測定値よりも圧倒的に画像の判断や、画像の比較が重要となってきます。

  • 「CTRの注意点4つ」を「透析学習塾」で動画で学習することができますよ
5分の動画で解説

CTRってなに?

心胸(郭)比(CTR:Cardio-Thoracic Ratio)

CTRとは、胸郭の横幅に対し、心臓の横幅がどれだけあるかという比率を求めています。

これによって、心臓が大きくなっているかどうか(水が溜まっているかどうか)がわかります。

  • 基準値:男性50%以下、女性55%以下(この通りではない)
  • 頻度・いつ:月に一回透析前または透析後(ほとんどの病院が月に一度)
  • 吸気時に撮る(胸郭が開いた状態で撮る)

心胸比の求め方は上図の通り、胸郭の幅に対して心臓の幅がどれだけあるかを%で求めます。

なので「心臓の幅 ÷ 胸郭の幅 × 100(%)」となります。

心胸比を撮るタイミングですが、透析前と後で考え方が変わります。

  • 透析前の撮影:溢水じゃないかどうかの判断
  • 透析後の撮影:DWが合っているかどうかの判断

なのでより正確なDWの決定、指標に用いたい場合は透析の測定を参考にします。

CTRが大きくなる流れは以下の通りです。

体内の水分が多くなると、細胞外液量が多くなる

血管内水分量が多くなる

心臓が大きくなる

CTRが大きくなる

なので単純に考えるとCTRとDWは以下のように調整します。

  • CTRが大きい → 水が溜まっている → DWを下げる
  • CTRが小さい → 水が枯渇している → DWを上げる

という指標になります。

しかしCTRは本来は数字を見るものじゃなく、画像を比較するものです。

なので個人的には男性も55%でもいいと思っています。

というか数字はほぼ見てないです。

前に撮った写真と比較して今どうなっているか、という評価が大切です。

数字はあくまでおまけなので、CTRは画像で判断するようにしてください。

また、CTRは誤差要因も大きいので、注意が必要です。

重要点2つ

まずCTRを見るうえで重要な点は2つです。

  1. 経時的な変化を見ること
  2. CTRを撮ったときの体重を見ること

①経時的な変化を見ること

CTRはその月の値だけで判断せず、直近3ヵ月のCTRを見て判断しましょう。

なぜかというと、患者さんのDWが合っているのに、その月のCTRが大きいというだけで、DWを上げたり下げたりしてしまうかもしれないからです。

なので例えばなんですけど、

直近3ヵ月のCTRが「55→54→56」だとすれば、男性で56は少し大きいですが、直近3ヶ月で見るとそこまで変わっていません。

総合的な判断をしてDWを変更する必要がないなら、そのままでも良いでしょう。

しかし、「49→53→56」となっていれば先ほどの56とは意味合いが変わってきます。

経時的に見てだんだん大きくなっているのが目に見えてわかるので、DWを変更する判断材料になります。

②CTRを撮ったときの体重を見ること

CTRを測定したときの体重と一緒に、CTR値を見ることが大事です。

透析前の測定なら、その日の透析前体重。

透析後ならその日の透析後体重がCTRを撮った時の体重になります。

なぜ大事かというと、50kgでCTR50%で、次の月に52kgでCTR55%だったとします。

CTRだけを見ると50%→55%に増えているので、DWが正しいのか?DWを下げ方がいいのでは?という考えになるかもしれませんが、CTRと同時に体重も増えています。

その時たまたま、前の月の測定日よりも患者が食べ過ぎただけかもしれませんし、DWの考えで大事なのは、DWを達成したときの調子がどうかということです。

この場合は、他の指標も見てみましょう。

例えば、50kg:50%→(次の月)50kg:53%→(次の月)50kg→56%と、体重が増えていないのに、CTR値がどんどん増えていっているのなら、DWを下げるといった判断材料にはなります。

問題点4つ

CTRは問題点もいくつかあります。

次の問題点が、CTRがDWを決めるうえでのあくまで「参考」と言われる理由になります。

  1. しっかり吸気時に撮らないと正確な値が出ない
  2. 認知症や寝たきりの人では、正確な値が出ない
  3. 心臓が大きい方(心肥大など)はCTRが大きくなる
  4. 測定者によって値が変わる

①しっかり吸気時に撮らないと正確な値が出ない

撮る時にしっかり息を吸って、胸郭を拡げた状態で測定しないと、CTRは高くなります。

CTRは、心臓と胸郭の比率を見ているからです。

②認知症や寝たきりの人では、正確な値が出ない

認知症があったり、ポーっとしている患者さんでは、放射線技師の「息を吸って~」というタイミングで、指示通りできていない方が多いです(;^ω^)

なので、先ほどにも書いた通り、胸郭を十分に拡げて撮ってはいないと思います。

また、普通は立位で測定するのに対し、寝たきりの患者さんではベッドに寝たまま仰臥位(仰向け)で測定します。

なのでポータブルの装置を使って、前向きで撮影します。

前向きに撮影すると、心臓が大きく映ってしまいます。(上図)

正確な値とはずれが生じてしまいます。

③心臓が大きい方(心肥大など)はCTRが大きくなる

生まれつき心臓が大きい方(病気ではない)や、何らかの病気で心肥大している方は、CTRが大きく出ます。

④測定者によって値が変わる

CTR値は、スタッフが手動で測定しています。

なので、測定者によって数値にずれが生じて、同じ患者さんでも、Aさんが測定したときは50%だけど、Bさんの時は55%なんてことはざらにあります。

胸郭の幅の認識が違うかったりするので、精度に欠けます。

しかもレントゲン写真を見て測定するので、胸郭や心臓の境界線が分かりずらいです。

このような理由で、CTRを見るのは、重要な点や問題点を把握して判断するのが大切です!

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