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【ダイアライザ】CTA膜を深堀り!

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ダイアライザ
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はじめに

透析膜は「合成高分子膜」と「セルロース系膜」の2種類に分かれて、CTA膜はセルロース系膜に分類されます。

今回はCTA膜を深堀りしていきます!

  • 「CTA膜」はコチラの動画で分かりやすく解説しています
スライド誰でも保存できます

CTA膜の特徴

  • 再生セルロース膜の生体適合性を改善したもの
  • 抗血栓性に優れる
  • 低分子タンパクの除去には劣る
  • 老廃物除去が緩やかな膜(全てⅠ型)
  • 現場では「トリアセ」と呼ばれている
  • PVP,BPAフリー
  • ニプロ株式会社から販売

CTA膜の前にはRC(再生セルロース)膜が使用されていました。

しかしRC膜は補体活性が強く、生体適合性が非常に悪かったです。

そのRC膜を改善したものがCTA膜になります。

ラインナップ、性能表

今現在(2024/2/22)販売されているCTA膜はFBシリーズです。

以下のようなラインナップになります。6種類出ています。

  • FB-EG eco(Ⅰa型)
  • FB-UP eco(Ⅰa型)
  • FB-Pβ eco(Ⅰa型)
  • FB-Uβ eco(Ⅰa型)
  • FB-UPα eco(Ⅰa型)
  • FB-Fα eco(Ⅰb型)

全てⅠ型で、Ⅰa型が5種類、Ⅰb型が1種類出ています。

親水性

CTA膜は適度に親水性が高い(親水性とは水になじむ性質のことです)

なので、親水化剤(PVP)を原材料に添加する必要がありません。

親水化剤に過敏に反応する(PVPアレルギー)患者にも使用できます。

ドライ膜は、膜が乾くとポアに水が透過しにくくなります。

なので、ポア内にグリセリンを充填しています。

グリセリンは水への溶解が速いので、プライミングで完全に洗い流されます。

電荷

CTA膜の荷電は小さいので、薬剤や血中成分の吸着が少ないと報告されています。

以下は透析膜とゼータ電位(mV)です。

  • AN69膜:-70±5
  • PS膜:-51±4
  • PMMA膜:-25±2
  • CTA膜:-20±2

CTA膜の電荷が低いことが分かります。

参考:Chanard J, Lavaud S, Randoux C,et al : New insights in dialysis membrane biocompatibility : relevance of adsorption properties and heparin binding. Nephrol Dial Transplant 18:252-257,2003

生体適合性

CTA膜は合成高分子膜と比べて、抗血栓性に優れる報告があります。

これにはCTA膜への蛋白付着量が少ないことが、抗血栓性に関与しているのではないかと考えられます。

「材質的影響」や「膜表面凹凸が少ない影響」です。

PS膜使用によって血小板数が減少した後に、CTA膜に変更すると血小板が回復したといった症例が継続的に報告されています※1,2

CTA膜は膜への血液接触時に血小板表面抗体である「GPⅡb/GPⅢa」発現による変化が少ない

また(上図)血小板への影響はCTA膜とPS膜への付着蛋白種類の違いと考察されています※3

以下は付着しやすい蛋白質の種類です。

  • CTA:アルブミン
  • PS:フィブリノゲン、フィコリン 2

CTA膜はアルブミンを付着しやすく、PS膜はフィブリノゲンやフィコリン 2を付着させやすい。

アルブミンは親水性が高い蛋白で、膜表面には付着脱着を繰り返します。

なのでCTA膜表面は血液接触後も、血小板刺激の少ない環境を保っていると考えられています。


※1 Olafiranye F,Kyaw W, Olafiranye O:Resoltion of dialyzer membrane-associated thrombocytopenia with use of cellulose triacetate membrane : a case report.Case Rep Med 2011,http://dx.doi.org/10.1155/2011/134295
※2 岡留淑子,松川 誠,川上 舞 他:ポリスルホン膜ダイアライザーによる著名な血小板減少が示唆された2症例. 腎と透析71別冊ハイパフォーマンスメンブレン’11:164-166,2011
※3 Urbani A, Lupisella S, Sirolli V, et al : Proteomic analysis of protein adsorption capacity of different haemodialysis membranes.Mol Biosyst 8 : 1029-1039,2012

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