毎週月曜更新!次回のブログ更新は9/16(月)内容:なぜ透析中に低血圧が起こる?

【ダイアライザ】向流と並流 ~なぜ向流で流れている?~

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ダイアライザ
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はじめに

ダイアライザの血液と透析液は向流に流れています。

なぜ向流で流れているのか、並流に流すとダメなのか?

説明していきます。

  • 「透析膜の向流と並流」はコチラの動画で分かりやすく解説しています
3分で解説

向流と並流

向流と並流

現在のダイアライザは向流で流れています

  • 向流:血液と透析液は、反対向きに流れる
  • 並流:血液と透析液は、同じ向きに流れる

向流

では、なぜ向流で流しているのか?

理由は膜の全ての位置で濃度を等しくさせるためです

これによって、溶質の移動が全ての位置で生じるので、より多く老廃物を除去できます。

向流のイメージ

向流で流していると、血液と透析液の入り口、出口の濃度は以下のようになります。

  • 血液入口:濃い
  • 血液出口:薄い
  • 透析液入口:濃い
  • 透析液出口:薄い

つまり透析膜のどこの位置でも濃度は均一です。

これによってより多くの老廃物を除去することができます。

並流

一方、並流で流したらどうなるか。

並流では、血液と透析液の濃度がだんだん等しくなっていき、 溶質は移動しにくくなる

よって、これ以上の溶質除去ができません。

並流のイメージ

もし並流で流したら、透析膜の濃度は以下のようになります。

  • 透析膜上部:濃い
  • 透析膜下部:薄い

つまり濃度に偏りが生じます。

この濃度の偏りによって、老廃物除去が向流より劣ってしまいます。

向流と並流の濃度差

【向流】
血液と透析液で常に濃度差があるため、溶質の移動は透析膜内の全ての位置で生じており、より多くの溶質を除去することができます

【並流】
透析膜内を流れるうちに、血液と透析液の濃度差が徐々に等しくなっていき、溶質は移動しにくくなります


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