次回のブログ更新は11/28(月)です。内容:#2 透析配管の汚れの原因3つ

静脈圧上限アラーム《原因と対処》4選

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透析装置
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透析中では、静脈圧のアラームが頻回に鳴ります。

静脈圧の上限アラームが鳴った際の原因と対処について書きました。

これらは、シーンごとに考え方が変わってきますので、現場の意見をまとめました。

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静脈圧上限アラーム《原因と対処》

まず静脈圧とは何か?

静脈圧はVチャンバの圧が高まると、静脈圧が高くなります。一方、Vチャンバ圧が低くなると、静脈圧も低くなります。

静脈圧はVチャンバの上部から伸びている圧ラインモニターをコンソールに装着し、コンソール内部で圧を管理しています。

静脈圧上限のアラームは透析装置のアラームで最も出現するアラームです。

【原因】
①V側回路の閉塞
②Vチャンバの凝血
③V針先に凝血が付着している
④V針先が血管壁に当たっている

①V側回路の閉塞

原因
V側の回路の閉塞ですが、詳細に言うと「Vチャンバの下から患者の針先までの間」に閉塞回路の折れがあると、静脈圧が高くなります。

また透析の開始時だと、ラインクランプを開け忘れていることが多いです。

対処
回路の閉塞、ラインクランプの開け忘れを解除します。

②Vチャンバの凝血

Vチャンバが凝血をすると、それ以上血液を送れないのでチャンバ内に圧力が加わり、静脈圧上限アラームが鳴ります。

原因

✅ 穿刺トラブル
✅ 脱血不良
✅ 炎症反応(CRP)
✅ 過濃縮

まれにVチャンバが凝血して回路交換をする事例があります。

チャンバ凝血の1番大きな原因は穿刺トラブルです。

A側の穿刺時にスッと血管に入れば問題ありませんが、1発で入らずにリトライしたりゴソゴソしたり時間がかかったりすると、血球にストレスがかかり凝血することが多いです。

Vチャンバ凝血の8割は穿刺トラブルと言われることもあります。

それに付随し脱血不良も回路凝固の原因となります。

血液中では陰圧がかかると気泡が発生します。血液と気泡が触れることで凝固を促進します。

また血球は陽圧には強いですが、陰圧には弱いという性質があります。

また、CRPなどの炎症反応が高いときも凝血しやすいですし、「今日は微熱があって」とか「風邪気味で」なんていう軽微なものでも、血液は固まりやすくなります。

あとは除水に対してQBが少なかったりした場合も、固まる原因となります。

対処
Vチャンバが凝血した場合は、V側回路の交換を行います。(感染の観点から回路全交換する施設もあります)

V側回路の交換を行う際は、血液ポンプを止めた状態で交換するので、回路のプライミングなど手早くしないと、ダイアライザやA側も凝血してしまうので注意が必要です。

凝血の原因としてA側の穿刺トラブルと先述しましたが、穿刺時にトラブルを起こしたり時間がかかったりした場合は、シリンジで少し血液を吸ってから回路を接続することをおすすめします。

なぜかというと、針先に付着しているコアグラを除去するためです。

A側は必要ないんじゃないか?と思うかもしれませんが、その小さなコアグラが回路に流れ込むことで、凝血を促進します。

V側は接続前に洗い流したりしますが、A側も時間かかったときに今度してみてください。

ドロッという小さなコアグラが取れます。
このコアグラが凝固の素です。
空シリンジで少し吸うだけでもOKです。

また、回路が凝血した場合は、なぜ凝血したのか原因を考えなければいけません。

穿刺時のトラブルが起きてたまたまその時だけなのか、脱血不良が頻回に起きていたのか、熱があるのか、ヘパリン量を見直すのか、いつも残血が多い方なのか、多方面から考える必要があります。

③ V針先に凝血が付着している

V針先に凝血が付着していると静脈圧静脈圧アラームが鳴ります。

原因
透析中では針先に小さな凝血が形成されることがあります。

V針は患者の体に血液を送る方の回路になるので、凝血があると回路内圧が上がってしまい、静脈圧上限アラームが鳴ります。

対処
生食洗浄をします。

針先を生食で洗い流し、凝血をしっかり取ってやる必要があります。

洗浄というよりは、しっかり付着物を取り除くというイメージです。

④V針先が血管壁に当たっている

針先が当たっていると、③と同じで静脈圧上限アラームが鳴ります。

原因
血管の走行に沿っていない位置で固定されている場合は、血管壁に針が当たります。

対処
針先を少し引いてあげることで、血管壁への当たりが取れ、静脈圧上限を解除できます。

穿刺困難な患者の針先を調整する場合は、穿刺した人に血管と針の状態を聞いてから触るといいでしょう。

なぜかというと、下手に動かしてトラブルを増やしてしまうかもしれないからです。

アラームのタイミング

透析の開始時にアラームが鳴る場合
透析の開始時になる場合は『回路の折れ』『ラインクランプを閉めている』『針先凝固』『針先が血管壁に当たっている』場合が考えられます。

ラインクランプが閉まっているのは意外とあるあるかもしれませんね。

透析中にアラームが鳴る場合
『回路の折れ』『針先凝固』『針先が血管壁に当たっている』『回路凝固』『腕を曲げた』が考えられます。

患者さんが腕を曲げて一時的に静脈圧が上がる場合や、腕を動かしたときに針先が動いてしまい、血管壁に当たってしまった場合もあります。

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