はじめに
血圧の基礎について解説します。
血圧は何によって規定されるのか?
知っておきましょう!
血圧の基礎
心臓は血液を駆出し、全身の臓器に血液を循環させて分配しています
血圧とは「心臓から駆出された血液が血管壁を押す圧力のこと」です
この圧力を数字で表したものが血圧です。
血圧の式
血圧=心拍出量 × 末梢血管抵抗
つまり血圧が上下する原因は「心拍出量」と「末梢血管抵抗」
この2つの増減によって決定します。
- 血圧↑↑=心拍出量↑↑か末梢血管抵抗↑↑(または一方)
- 血圧↓↓=心拍出量↓↓か末梢血管抵抗↓↓(または一方)
ということです。
「心拍出量」と「末梢血管抵抗」
では心拍出量と末梢血管抵抗は何によって規定されるのか、どういった因子があるのか見ていきましょう。
【心拍出量】
- 心拍出量=一回拍出量 × 心拍数
- 心筋の収縮力
- 循環血液量
【末梢血管抵抗】
- 血管壁の硬さ
- 血管内腔の面積(血管壁の厚み)
- 血液粘性
これらの規定因子があります。
次に血圧を「水とホース」に例えてイメージをつかんでいきましょう
まずは心拍出量。
心拍出量は血液の量です。水とホースで例えると水量です。
水量(血液量)が多くなる
↓
水(血液)の勢いが強くなる
↓
血圧が高くなる
末梢血管抵抗はホース内の圧力だと思ってください。
ホース(血管)の圧力が高くなる
↓
水(血液)の勢いが強くなる
↓
血圧が高くなる
- 全身の血液が少ない ・ 血管が拡張 → 血圧が下がる
- 全身の血液量が多い ・ 血管が収縮 → 血圧が上がる
心拍出量ってなに?
心拍出量とは、心臓から送り出される血液量のこと
つまり、
- 全身の血液量が多くなる → 心拍出量が多くなる → 血圧が上がる
- 全身の血液量が少なくなる → 心拍出量が少なくなる → 血圧が下がる
心拍出量 = 一回拍出量 × 心拍数
【一回拍出量】
- 左心室が拍出する1回の血液量
- 基準値 : 60~130mL/回
【心拍数】
- 一定時間内に心臓が拍動する回数
- 基準値 : 60~100回/分
末梢血管抵抗ってなに?
末梢血管抵抗とは「血液の流れにくさ」のこと
上図のように血液が流れにくいほど、血圧が高くなります。
つまり血圧が流れにくいということは「末梢血管抵抗が高い」ということです。
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