毎週月曜更新!次回のブログ更新は9/16(月)内容:なぜ透析中に低血圧が起こる?

ダイアライザに含まれているPVPってなに?《対策、含有膜》

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ダイアライザ
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はじめに

ダイアライザには膜の性質上PVP(ポリビニルピロリドン)という物質を添加させないと、透析できないものがあります。

簡単に言うと、水の通りをよくしてくれる物質です。

ではこのPVPとはなにか?解説していきます。

  • 「PVP」を透析学習塾で動画で学習することができますよ
3分で解説

PVPってなに?

PVP:ポリビニルピロリドン

PVPとは親水化剤のことです。

PS膜やPES膜は疎水性の膜です。

なので親水化剤であるPVPを添加しないと、水になじむことができず、透析治療をすることができません。

水の通りをよくするためにもPVPが配合されています。

PVPの長所と短所

長所は以下の通りです。

  • 生体適合性が良くなる
  • 残血が少なくなる

PVPを配合していることによって生体適合性が向上したり、それに付随して残血が少なくなったりします。

短所はアレルギーを起こす可能性があるということです。

透析中の急激な血圧低下血小板減少発熱頭痛などのアレルギー反応を起こすことが知られています。

膜からPVPが溶出してアレルギーが起こる人とそうでない人がいます。

アレルギーを起こす人にはPS膜やPES膜の使用は禁忌です。

PVPのアレルギーがあり、透析中に血圧低下を起こす人は透析開始して30分程度で血圧低下やショック症状が起きます。

除水を停止して補液したりして血圧が回復すれば、そこから除水再開するっていう感じですね。

PVPアレルギーの対策

  • 大量プライミング(3L以上)
  • 透析膜を変える

PVPのアレルギーがあった患者さんには原則PVP含有ダイアライザの使用は禁忌です。

なので、ダイアライザをPVP非含有のものに変更します。

また、3L以上の大量プライミングでPVPの量を低減できるともいわれています。

PVPが配合されている膜

  • PS膜
  • PES膜
  • PEPA膜(FLX以外)

PS膜PES膜には全てPVPが配合されています。

PEPA膜には配合されているものとそうでないものがあります。

PEPA膜はFLX以外にPVPが含まれています。

【ダイアライザの特徴はコチラで解説しています!】

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